茶太郎の雑記

ライター見習いの気になったことまとめ。

【損をしない物件探しに必要な6つのこと】 -物件探しの流儀-

こんばんは、茶太郎です。

5月も終わってもう夏が見えてきましたね。

 

突然ですが皆さん、引っ越しする予定はないですか?

もしそうなら、ちょうどよかったです。今コロナが落ち着いてきたからこそ、これから引越しを考える人には是非押さえてもらいたいことがあります。

 

それを知っていると知っていないとでは大きく違います。
まんまと不動産業者に騙されて借りてしまったら、その家に帰るのが憂鬱になってしまう。そんな最悪な物件選びをしてしまうかもしれません。

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大丈夫大丈夫。そんなこと知ってるよ。

なんて物件選びのベテランさんも、仕方なく転勤するんだよと引越しにブルーな気持ちの会社員も。

 

なんならマイホームを買おうかな、なんて思ってる人も、ちょっと目を通せば役に立つことがきっとあるはず。

そんな予定が全くない人は、是非暇つぶしに読んでみてください。

 

 

 

さて、もう皆さん嫌という程自宅待機をしてきたかなと思います。確実にウイルスによって人類の生活は変わってしまいました。

そんな時、方々から聞こえてくるのは家庭内の問題でした。コロナ離婚、在宅ワークで喧嘩が増えただ、子供が家にいてイライラが溜まるなどなど……

本来なら休息の場とも言える自宅が、段々と嫌な場所になってきてしまう。これは非常に良くないことです。生活の質、人生の質に関わってくる問題です。

 

もちろんコロナ起因から、理由は様々あるかと思いますが。部屋が狭い、家賃が高くて厳しい、これも様々理由がありますね。

 

こんなことになるならもっといい部屋を見つけておけばよかった。

という声が、このコロナウイルスを機に強くなってきてます。これが記事のきっかけです。

 

⬛︎家を探す時はまず何から?

さて、この記事を読まれている方は、少なくとも一度は引越しを経験されたことがあるでしょう。

 

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皆さんはまず、引越しをしようと思ったら何をしますか?

インターネットの物件情報サイトを調べる。街中の不動産仲介会社、その店頭に貼られている物件案内などを見る人もいますね。

 

いずれにしても皆さん「借りたい家」を探しに行く訳ですから、漠然としてる理想もあれば、具体的な住宅像が浮かんでいる人もいるでしょう。

では、そのイメージに対して、いくらで借りられるのか。場所は?どれくらい理想に近い?

これを絞り込んでいく上で、最終的には不動産仲介と直接話をして決めるのがほとんどでしょう。

 

ただ、この時あまりにも漠然とした考え、もしくはあまりにも理想的過ぎると、仲介業者の罠にハマってしまい、折角選び直した部屋で嘆くことになってしまうかもしれません。

必要なのは自分にとっての物件の「希望」をどれくらい持っておくか、という事です。一見、物件の条件は山ほどありそうですが、たった6つに分類することで、自分が何を大事にしてるのか、明確になっていきます。 

今回はその中でも特に「賃貸」に絞って、

 

『損をしない物件探しに必要な6つのこと』

 

を紹介していきたいと思います。

 それでは早速見ていきましょう。

 

 

 

①治安

 

その土地、市や地域によって治安の良し悪しは必ず存在しますが、選べるのであれば皆治安のいい場所に住みたいと思うものです。

それでは治安のいい場所とはどういう場所でしょうか。夜になると暴走族が走り回ってたり、ガタイのいい外国人が闊歩してるような街は治安が良くないでしょうか?

それだけじゃありませんよね。

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これはインターネットで住もうとしている地域を調べると、沢山情報が出てきます。

大まかに治安が悪い、もしくは悪いとされてしまう要因を挙げてみましょう。

 

  • 犯罪件数が多い
  • 繁華街が近い、最寄りが繁華街
  • 中心部、都市部から遠い、過疎地域
  • 遊戯施設やホテル街が近い

 

このようなイメージでしょうか。

住む場所に対して、周りにある公共施設の有無が一つのポイントになっている部分があります。ただしこれは後述の利便性、という部分では二律背反になることもあります。

しかし、皆さんに「治安」というものに対して頭に入れて頂きたいのは、

 

本当にその地域の治安が悪いのか

 

と言うことです。

結論から申し上げると、治安の良し悪しは住んでみなければ分からないことの方が多い為、物件選びの段階では深く悩みすぎない方が良いでしょう。

 

例えば明らかに人が少なく街灯もない。細い路地裏を通った先のアパートは、治安が悪いように見えるかもしれません。けれど、建物がオートロックだったり、一本表に出れば大通りだったりすれば、犯罪者と遭遇する確率は案外低いと考える事も出来ますね。

反対に、人通りも多く、大通りに面したマンションだからと言って、ちょっと近くの路地にあるコンビニに行く瞬間を狙われたりだとか、そもそも目立ちやすいマンションだからとストーカー被害を受けるだとか、こんな可能性も考えたらキリがありません。

 

結局の所「治安の悪さ」とは、どれだけトラブルに遭うか、遭いやすいかと言う所に収束します。

もちろん女性の一人暮らしで、あまりにも人気のない帰り道になるようであれば考えた方がいいかもしれませんが、基本的には犯罪に遭わないような対策をしたり、活動時間帯を調整したりする方が効果的です。

勿論、地域性の問題で明らかに治安が悪いとされている貧民街やホテル街が明らかになっている場合、特別な想いが無い限り避けた方が良いでしょう。

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②相場

「予算はどれくらいで考えてますか?」

皆さん必ず聞かれる質問ですね。そして皆さんも大体目安が決まっているかと思います。

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相場は前もって必ず下調べしておきましょう。

不動産仲介にお願いすると、この予算よりもやや高めの物件を提示してくることがほとんどです。

しかし、やり取りの中であまりにも的外れなことを言うと、コイツは何も知らないな、とばかりにロックオンされてしまいます。例えば、

 

「1K4万で探してます。」 

なんて安すぎる金額提示では

 

「今は時期が時期なのでその値段では厳しいですね、1Kでも6万からになっちゃいます。」 

なんて話をされて、本当なら5万代でも沢山いい物件があるのに、まんまと巧みな話術に引っかかってしまうこともあるでしょう。

 

この相場を知る方法は、ひたすらインターネット検索で自分の好みの物件がどれくらいなのか、少なくとも10件、出来れば20件程度調べることです。

インターネットサイトに載っていない物件を、仲介業者はいくつか所持しています。それでもインターネットサイトに載っている数字は大切な基準になります。

場合によっては気になった物件はスクリーンショットやブックマークなどをしておくことです。仲介に相談の際、

 

「こんな間取りで6万5千~7万で探してます」

なんて具体的な物件の提示をすることで、こちらの希望から大きく離れた物件紹介を避けることができます。

 

更にここでワンポイントです。

仲介業者を敵と思ってはいけません。意外と掘り出し物を見つけてくれることもある為、本来の予算より「1万円低い金額」を提示しましょう。

そしてインターネットでも「1万円低い金額」を上限にして、ここなら妥協して済めそうだ、という物件を探していきます。

これで仲介にお願いすると、どうなるでしょう。

例えば本来の希望が7万円だとします。仲介では、

 

「6万円以内でいい物件を~」 

とお願いすると、おおよそ6万5千円くらいまでの物件を提示してくれます。

 

「その予算だとなかなかいい物件はないですね、5千円くらい妥協すればもしかしたら…」

なんて口八丁で。

もちろん、もしその金額でいい物件が見つかれば御の字です。しかし話が煮詰まってきたり、やっぱりいい物件はないなぁと内心確信した時初めて

 

「最悪7万に収まれば…」

と伝えるのです。こうすると業者側も、やった!予算を引き上げさせてやったぞ!

という気持ちの昂りから、案外いい物件を探そうと努力してくれたりします。

 

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これを最初から「7万で」と伝えると、確かに6万以内よりもいい物件が出てきます。しかし、前述の通り7万を若干超える物件をチラつかせてきます。 

やはり仲介業者もプロですから、7万3千円、7万5千円等で非常に見た目のいい物件が出てくるでしょう。

そしてとどめを刺すよう、6万5千円程度のパッとしない物件も比較に出して、予算オーバーの物件を契約させる、してしまうというパターンが結構あります。 

人間ですから皆少しでも良いところに住みたいと思いますよね。 

そして比較されてしまうと

 

「あぁ、確かにここじゃだめだな…6万で見つからないなら仕方ないか……予算も7万までならなんとか……」

と、消去法で予算を引き上げてしまうのです。 

予算に余裕がある方でも、長く住むのであれば当初の予算を変更しない方が良い。これは鉄則です。 

何故なら、どれだけ良い物件と見ても万が一住んでから引っ越さなければならない理由が出てきたときに、非常に痛手だからです。

家賃が増れば敷金礼金、初期費用も数万円単位で変わります。年間でそれだけの負担が増えても後悔しないならば、その決断もいいでしょう。

 

その気持ちを裏付ける為にも、巧みな話術に流されて家賃を数千円引き揚げさせられないよう、しっかりと自分の基準と相場を持って、確固たる意思を掲げながら臨むことが大切です。

 

③交通と利便性

物件選びの際に交通、と聞くと、どうしても勤務地までの通勤時間や、最寄り駅までの徒歩、場合によってはバスや自転車でかかる時間などを想像されるのではないでしょうか。

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もちろんこれらも非常に重要な要因ですが、それ以上に主要都市へのアクセス、もしくは周りの駅を知っておくことが非常に重要です。

住み慣れた土地、その周辺へ引っ越す方はあまり心配ないかと思いますが、駅には大きく主要駅とそうでない駅があります。もっと言えば急行停車駅と、それ以外です。

やはり主要な駅やターミナル駅は商業施設も多く、乗り換えなどの利便性が高くなります。しかし、その分主要駅に近ければ家賃も高くなってしまうため、出来る限り主要都市から離れつつ、家賃との折り合いが付く立地を選ぶのがセオリーです。

 

ここで考えなければいけないのは、日々暮らしていく上で、自分がどんな場所に行くか、ということです。

もちろん、全てを網羅しようと思えば主要都市、主要駅に住むしかありませんが、新宿駅や東京駅に住んだ所でどんな所にも10分で行くことが出来るでしょうか。とてもコアなアーティストのCDと激安の野菜を、徒歩5分圏内で買って回れるでしょうか。最新のiPhoneを買った帰りに、自転車で10分くらい漕いで下町の銭湯を楽しめるでしょうか。それは難しいでしょう。利便性にも限界はあります。

自分にとって優先すべき場所。例えば、ホームセンターが近くにあった方がいい。自転車で行ける距離なら○。いいや、3駅隣にあるからそれでよし。でも、木材などでのDIYが好きだから、やっぱり電車より車で行けるように家の近くにカーシェアが合った方がいいな、などなど。

 

「この物件の近くにはスーパーもあってホームセンターもあって、少し遠いけどコンビニもあります。」

 

なんて言われると

「それなりに充実してるからこれでいいかな」

 

なんて思いがちです。 

しかし、実際に住んでみると、自分はスーパーよりコンビニをよく使うなぁ、とか。

 逆にスーパーをよく使うけど、スーパーは案外遠いせいで近くのコンビニに頼ってしまって、出費が多くなってしまった……なんて事にもなりかねません。

 自分が各施設、先で言えばホームセンターという場所にどれだけの頻度で行って、具体的にどんな風に使うかまでイメージした方がよいのです。

 

また、最寄りの主要駅についても調べた方が良いでしょう。

よほどのこだわりがない限り、都心部の一等地に家を借りる人は少ないと思います。それでも休日には必ず主要駅に訪れたり、もしくは乗り換えで利用することがあるでしょう。

 その駅が非常に大きな駅だとなんとなく知っていても、実はターゲット層が親子向けだったり、逆に若者向けだったりと、自分の目当ての買い物が出来ないことがあります。

 私も前回住んでいた場所がやや高級なファミリー層向けで、何度か通ってみたものの、結局ほとんど買い物をしなかった記憶があります。

 そのため、各土地を先入観だけで判断するのではなく、その主要駅をどんな人が利用するか、また自分のよく使うチェーン店やブランドが入っているか。

 

更にいえば、その店は自分の活動時間帯に沿っているのか。夜勤が多いから、帰りに寄れる24時間営業の店はあるか、なんて事も大事な要素です。

 こういったことを一つの基準とすると、自分にとっての拠点となる主要駅を定めることが出来ます。

 

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もう一つ。新しく住む場所の最寄り駅が、これまで使ったことがない駅、使ったことがない路線だった場合は、どのような場所にいけるか、ということを把握しておきましょう。案外抜けがちなのが、これまで住んでいた土地までどれくらいかかるか、という点です。

引っ越す前の土地は何かと縁が残っています。それに、いざという時に安心出来るお店、迷ったらそこにしようという候補になります。

 もちろんその土地まで行きやすいか、ということまでは考慮しなくてよいのですが、住む場所の利便性で、いくつか候補で迷われてる際には選考基準として考えてみてもいいでしょう。

 

 

④間取り

間取りは部屋探しにおいてもっとも重要で、かつこだわる方が多い内容かと思います。

 

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知らない方のために記載しておきましょう。1~2人暮らしでよく見かける部屋のサイズとして、ワンルーム、1K、1DK、1LDK、2K、2DK、2LDKととあります。

 「K」はキッチン。「D」はダイニング。そして「L」がリビングです。

例えばワンルームであれば玄関入ったら全てが部屋です。プレハブ小屋のイメージでしょうか。

1Kとの違いは、キッチンと部屋が分けられている、ということです。このキッチンはあくまでも水道とコンロ、炊事場のスペースがあるだけで、それほど大きなものではありません。

これが「ダイニング」として使えるくらい広くなったのが1DKです。厳密に何畳以上、というわけではなくて、あくまでもその間取りでキッチンがあってダイニングとして使えて、プラス1部屋あるよ、というのが1DK。

そして最後、このダイニングがリビングとしても使えるほど広いのが1LDKです。1LDKに関してはLDK部分が8畳以上、という基準があります。

2~以降については部屋の数が増えるだけで、基本は同じ構造です。2DK以上になると洗面の位置関係や部屋の並びによって組み合わせが一気に増えるため、レイアウト、間取りとして相当な種類の物件が存在してきます。

 

なんとなくこんな家に住みたい、というのがあっても具体的な間取りの理想や、選びたい間取りが漠然としている。もしくは、何となく物件を調べてみたけど、色々あり過ぎて絞りきれない。

そういう方はまず、ハイクラスな物件を見てみてください。

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一人暮らしであれば1LDK。主要駅から近いと10〜15万円くらいする物件がありますが。

築5年以内。駅から徒歩5〜10分なんて調べてみてください。

いわゆるカウンターキッチン、システムキッチンになっており、キッチン周りの収納が非常にスマートだったりします。そして水回りが高性能で最新、場合によっては部屋全体の収納力も強化されているでしょう。

ここから見て自分が、切り落とせないものをピックアップしていきましょう。

トイレはやっぱりこのタイプがいい。逆にキッチンは自炊をしないからここまで整ってなくてもいい。ベランダはもっと広くないと嫌だ、などなど。

 

細かい話まで触れるとレイアウトや設備のグレード、その良し悪しについては延々と語り続けられてしまいますからこれくらいにして。

結局、間取りとは個人の好みです。けれど理想に合った家に住みたいのなら、注文住宅をお願いするしかありませんし、それですら予算内に出来ることを盛り込むわけですから、結局は妥協が必要です。

賃貸の物件探しはそれ以上に、個人がどこまで妥協できるかどうか、どこは妥協したくないのか、というのをひたすらに突き詰めて、絞り込んで決める作業です。

その上でどうしても予算内で物件を探そうとすると、正直イマイチな物件ばかり出てくることがあります。考えてみれば当たり前ですね。皆さん少しでも安くいい物件が欲しい訳ですし、風呂トイレ別の需要の方が多いに決まっています。

築年数が古い。部屋が和室だ。折角いい物件なのにユニットバス。洗濯機置き場が外。マンションの4階でエレベーターなし、などなど…

予算をあげなきゃダメなのかな、そう思ってしまいます。

確かにその必要もあるかもしれません。前述した”相場”を把握することも大事です。

 

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ただ、それなら自分が本当に必要なのはなんだろうと、とにかく最初から欲しい条件をなんとなく挙げてしまうと、検索結果が少なくなってしまい、あまり物件が魅力的に見えてきません。

ですから、逆転の発想をしましょう。先ほどお伝えした通り、いい物件、絶対住みたい物件、ハイグレードな物件を探して、その相場や間取りをインプットします。

ここから不要なものを切り落としていく調べ方、絞り方は、自分にとって必要なものを消去法的な考え方でピックアップしてくれます。これが自分にとって最適な間取りを導き出す上で、一つの大きな基準になります。

再三お伝えしている通り、物件探しとは何かを妥協した末に決めることです。その中でも膨大な選択肢がある「間取り」に関しては、より妥協をすることが多いのです。数が多すぎる故に、選び疲れてしまうからです。

そうすると、妥協した物件に住んでみてからいろんな物件を目にして、あっちがよかった、こっちがよかった、この家のここはダメだ、となりがちなものです。

 

こうなる前に、まず手に取る選択肢は極力最小限に。

出来るだけ良いものを見て、出来るだけ短い手数で物件を絞っていく。

そうして選び取った物件を、実際に目で見て。

妥協点を増やしながら譲れない部分を固定していく。

それでも難しいと判断したら家賃予算を引き上げていく。

 

予算についての重要性も前項でお話ししましたが、この流れが重要なのです。

何と言っても間取りはその後生活する空間そのものです。自分だけの、自分たちだけのスペースですから、余計な壁や設備が有ったら、お金を払うのがバカらしく思えてきます。

そう考えれば少しくらい手間をかけて選んでも、妥協して後悔するよりはいいんじゃないでしょうか。

 

⑤建物の構造

建物構造を考慮される方は、意外と少ないのではないでしょうか。

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これを考えようとする時、自分たちへの影響として考えられるのは、地震」「津波」「騒音」の3つが大きく挙げられます。

アパートもマンションも、法定耐用年数が決められています。木造が一番短く、RCとSRCが最も長くなっています。

ここで建物構造について、種類を4つ簡単にご説明しましょう。

 

木造・・・名前の通り木造の建物です。アパートであれば3階までのもの、あとは一戸建てに多いでしょう。

 

S造・・・鉄骨造です。鉄骨だけで組むため建物全体が軽量で、木造よりは堅固な仕上がりになります。デメリットとしては鉄骨だけなので揺れが大きくなる傾向があります。

 

SRC造・・・鉄骨鉄筋コンクリート造です。柱や梁に鉄骨を使い、鉄筋で補強。それぞれの特徴を生かしながら、コンクリートの頑丈さを活かして頑丈な建物が出来ます。どうしてもコストが掛かってしまうため、賃料も高くなる傾向があります。

 

RC造・・・鉄筋コンクリート造です。鉄筋を主にしてコンクリートを流し込んで作った構造です。コンクリート比率がSRCより多い分、防音性にも優れ、鉄骨を使わないためコストも比較すると同様か、やや安い傾向にあります。

 

以上が建物の構造です。

基本的には下に行くほどグレードが高いイメージですね。

それぞれで書き出したましたが、皆さんの元から持っているイメージ、先入観があると思います。

「木造は響きそう」「Sは結構揺れる」「SRCは値段が高い」などなど。

特に木造に対してあまりいいイメージを持たれていない方が多いのではないでしょうか。

そのため今回は木造についてもう少し触れていきましょう。

 

SRCとRCであれば、おそらく求めているものから遠くなることはないと思います。防音性がどうしても必要だとか、木造は気持ち的に嫌だという方は、調べる上で構造をSRCもしくはRCを指定してみてください。

さて、木造アパートとひとことで言っても、その建物のオーナー、大家さんの手法や管理方法によって、物件に大きく個体差があります。

1981年に新耐震基準が施行、改正されました。また、これが2000年にも再度改正されています。現在2020年から逆算すると、築39年以下、もしくは築20年以下の物件は、それぞれ耐震性に信頼度が高くなる、ということを頭の片隅にそっと置いて下さい。

つまり、築40年以上の物件に関しては、耐震基準を満たしていない可能性がある、ということになります。しかし、これを逆手にとってみましょう。

築40年以上の物件を現時点で賃貸するためには、耐震基準を満たすようにリフォーム、リノベーションしなければならないのです。

 

このリノベーションによって、ほとんど一棟建て替えのような形で生まれ変わった木造アパートが最近増えてきています。市場としても貸し手市場ではなく借り手市場のため、大家さんとしても本気で「借りてもらえる家」を作ろうとしています。

「木造で築50年」と言われれば、それだけで間取りを見る気も起きなさそうです。それを大家さんも承知しています。しかし、木造も含めて沢山の物件を内見してきましたが、築40〜50年越えの木造アパートの中には、掘り出し物が本当にあります。

 

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さて、間取りの項でお伝えした「新築や築浅の物件を探してみるといい」というお話の通り、築5年くらいまでですと本当に綺麗な物件に当たります。ほとんど風呂トイレ別で、洗浄機能付き便座やシステムキッチン、オートロック等、非常に設備が充実していることです。

対して築が長ければ長いほど、おそらく築20年くらいからはもう、畳の部屋があったり洗濯機置き場が外だったりと、やや避けられがちなレイアウト、設備が顔を出します。

そのため、物件を絞り込む上で「築20年未満」とすることがあります。

どうしても皆さん、「少しでもいい家を探すか!」と意気込むため、20年未満ないしは5年未満と、築浅はどうしても人気です。

もちろん仲介業者に至っても新しい物件はPRしやすいため、築深物件はぼやかしたり、築浅と比較して勧められるパターンなどがあります。

しかし、新築は新築で独特の匂いが嫌だという人がいたり、立地が思ったよりも悪く空室率が多かったり、耐震性には気を使っていても防音性能が悪かったり、その他の設備がお粗末だったりと、こればかりは物件探しの定め。新しいものだけがいい物件ではないということです。

 

こういった背景から、築50年以上の物件をわざわざ探す人は多くありません。

大家さんとしては頑張って人を招き入れようとしていることもあって、家賃も良心的でありながら、これまでのイメージを覆すような綺麗な物件に巡り会うこともしばしばです。もちろん、外見がみすぼらしかったり、古めかしいものがあったりします。それでもシロアリ対策やら強度確認などはされているので、その点を気にしないのであれば選択肢に入れるのは十分価値があることでしょう。

もちろん、見た目や口上に騙されて、うっかり耐震偽装をされたアパートを選ばないようにすることは最優先事項ですね。

  

⑥空室率と住人の層

建物構造で少し出てきましたが、マンションやアパートには空室率、すなわちその建物のうち何部屋に住人が住んでいるか、ということです。

それは分かります。けれど空室率が住まい選びに何の役に立つのか。

こんな問いがあることでしょう。おそらく、空室率については大抵の人が知らないまま契約をして、入居しているでしょうから。

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純粋に考えて、空室率が少ない家は”人気”という表現が出来ます。

つまり、家賃に対して設備や間取りの需要が高く、借り手にとって高価値な物件である、と言えるでしょう。

私たち借り手になる側、賃借人としては、「家賃」という物差しで物件の良し悪しは測れません。その月々負担する金額相応の住まいなのか、というのが各々にとっての価値になるわけであって、不動産を購入するのとは訳が違います。

しかし、住む人間にとって「長く住むことが出来る」というのは、一つの大きな価値だと考えられます。もちろん、背景事情によって長く住まなければならないだとか、本当は引っ越したいけれど、という場合もあります。それでも、トラブルや設備の不足があればどうしても引っ越さなければなりません。

本当に虫が嫌いな人が、毎日虫の出る部屋に住めるはずもありません。お日様の匂いのする布団が大好きだった人が、突如目の前に建てられたマンションで太陽の光が遮られては、とても生きていけません。

そのため、事情はともかく長く住める家、というのは賃貸における一つの価値としての指標になり得るかと思います。

 

そんな時、賃貸において特に集合住宅は、その賃借対象だけが物件の全てではない、ということです。近隣トラブル、というもののイメージは少なからずあるかと思います。

本当に素晴らしい設備が整っていて、家賃との費用対効果も抜群。これでしばらく落ち着いて暮らせるなと思った矢先、ベランダの隣室側から異様な臭いが立ち込めてきて……。

様々なちょっとしたことが、近隣とのトラブルになり得ることは本当に多々あります。そしてそれは防止出来るものもあれば、悪質でどうにもならないものも存在します。

これを出来るだけ回避する、いわゆる「治安」的な考え方をするならば、一つはテーマ冒頭に申し上げた、「空室率」がキーポイントになるわけです。

 

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一つ注意として、空室率は高ければいいものでもありません。

全ての部屋が埋まっているからといって、それは偶然全て埋まっているタイミングなだけかもしれないからです。

大事なのは、他の居住者が「どれだけ長く居住しているか」ということです。是非、大家さんに聞いてみましょう。

全員が2年以上住んでますよ、という物件。一部の方はここ最近越してきましたね、という物件。何気ない会話でつい聞き流してしまいそうな話ですが、この二つの答えで物件の「トラブルの可能性」というものが明白になりました。

住民が長く住んでいればその物件自体は需要通り、皆に受け入れられている証拠です。少なくとも皆、卵を投げ合ったり壁をハンマーで叩いたり、そんな恨みつらみをぶつけ合うような生活はしていないことが想像できます。

逆に、頻繁に引っ越しがあるような物件は近隣トラブルや虫被害、家賃との兼ね合いで不満など、満足度が低いことの裏付けです。

もちろんタイミングによって一気に引っ越したりすることもありますから、一概に最近引っ越した人が多いからと言って「ここは人の出入りが多いから悪い物件である」とみなすのは早計です。

 

そんな時は「いつ」引っ越してきたか、まで聞いてみましょう。春先、ちょうど1~3月は新社会人の引っ越しのピークですね。下半期始まりの10月に向けた8月くらいからも転勤者が動き出したりします。

あとは、外国人労働者が多い、地価が他と比べて安い地域では、頻繁に日雇いなどの労働者が出たり入ったりすることもあります。もちろん、これらの情報収拾もその土地や住民層によって大きく意味合いが異なるため、全てを鵜呑みにしてはいけません。

あまり深い話までは個人情報のため聞き出すことが難しいですし、プロファイリングが全てこれまでの話に繋がるとも限りません。隣人がいい人尽くしでも、借りた矢先に突然、施工不良で水道管が破裂することは避けられないのですから。

それでも、少しでも良い物件に当たる確率を高めたいのであれば、是非近隣住民について聞いてみると、きっと有用な情報が得られるでしょう。

 

 

 

 

『契約で損する人・得する人』

 

 

 ⬛︎内見に必要なこと4つ

ここまで6つ、お読みいただいた方はいかがでしたでしょうか。

これほど不動産とは奥深く、その分当たり外れが大きい買い物であるということです。

賃貸であれば失敗を次に活かすことも出来ますが、マイホームの購入となればそうはいいきません。

今回挙げた6つの指標は、一軒家やマンションを買う際にも十分役に立つ”目線”です。

最後に、これまでイメージしてきたことを実行に移すために重要な「内見」について話していきましょう。

 

内見をする上で必要なことは、

  1. メジャー(スケール・巻尺)を持っていく
  2. 必ず値段帯の違う物件を見る
  3. 必ず間取りの違う物件をみる
  4. 不動産も内見も、最低3件は回る

以上4点です。

 

まず1ですが、内見をする上で気に入った物件はすぐに「部屋の寸法」を測りましょう。時間がかかるかもしれませんが、出来るだけ正確に測ることをお勧めします。

 

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これは、契約前に家具を置くシミュレーションをするためです。ベッドを置いた時の空間。例えば、平均的な男性であれば、600mmあれば歩行可能です。400mmだと肩を窄めることになります。800mmなら多少乱雑に歩いても問題ないでしょう。また、200mmでは腕が入りますが、100mmだと手までしか入りません。

 

このように、実寸が家具の設置感、部屋の使用感に大きく関わってくるのです。

もちろん、実際に配置してみると違うことも沢山ありますが、これまで使ってきた家具をどれだけ持ってくるか、場合によっては「この棚は大きすぎるし、置き場所もないから捨てていこう」と、引越しの荷物を減らすことで移動費用を減らすことにも繋がります。

 

それに、新しく買い換えたい家具をどこにどうやって置こうかな、もう一回り大きいサイズが買えるかもな、なんて夢を膨らませることも出来ます。家具が置けないならこの間取りはダメだ、敷地面積ももっと広い方がいい、なんて考え方は測ってみないと出来ません。人間の目だけではその間取りの配置や窓、光の入り方などで簡単に騙されてしまいます。一度騙されたと思って、内見時に少しでも気に入った部屋があれば、少し時間をかけてでも採寸してみてください。

 

2と3は比較として重要です。

何よりも自分自身が「相場」を知れる、というのが大きなメリットです。

沢山の物件を見ても、結局場所や設備によって値段は大きくことなります。そうなった場合、一番の決め手は金額になることが多いでしょう。次点に間取り、広さなどが挙がってきます。

それらを一番の譲れないこだわりとするならば、設定した金額が妥当か、設定した広さが妥当か、ということを知る必要があります。

1と繋がる部分がありますが、広さが妥当かどうかは見てみなければ、もっと言えば住んでみなれけばわかりません。

だからこそ片方の条件を固定して、似たようで違う物件を目で見てみるというのは非常に有効的な情報収拾の仕方です。

 

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4がそれをまとめる基準です。

最低でも3件。そして、これは不動産仲介自体も3軒回ってください。

特に不動産仲介にはしっかりと時間をかけて話をすることです。もちろん、1時間も2時間も拘束されるのは、依頼する方も辛いことです。

それでも時間が許すのであれば、30分かけて20件くらいから3件ほど絞り込み、実際に内見に行ってから保留にします。ここまで1時間半。これを3セット進めるつもりで、考えて見てください。3軒目の不動産ではハキハキと自分の希望を伝えることが出来ているはずです。

また、内見で不動産仲介の人間が急かしたり、渋ったらその不動産仲介で契約するのはやめましょう。仲介の担当は、契約後の諸々にも関わってきますから、その個人の「サービス力」もまた、選ぶ上で重要です。こればかりは選んだり絞ったりすることができないのが難点ではあります。

 

⬛︎初期費用を削る方法とそのからくり

 

さて、ここまで読んでくれた方に最後のお得情報をお教えしましょう。

無事素敵な物件が見つかりました。ではいざ契約ですね、という時に。

 

「(随分と初期費用が高いな…)」

こんな経験、ないでしょうか。

スーパーでカゴに入れた果物が、レジで思ったより高かった。あ、やっぱりそれキャンセルで。ちょっと勇気が入ります。

果物でこれだけ勇気が必要なのに、数十万もする契約、しかもせっせと走り回ってようやく手に入れた物件、多少高くても仕方ないか……。

 

こんな泣き寝入りはしなくてもいいのです。

なんて、少し胡散臭い話になってきました。

 

初期費用の一例を、一覧にしてみましょう。

 

  • 前家賃(1ヶ月分)
  • 敷金(1ヶ月分)
  • 礼金(1ヶ月分)
  • 火災保険(20000円〜)
  • 鍵交換代(20000円〜)
  • ハウスクリーニング(15000円〜)
  • 防虫処理(10000円〜)
  • 保証会社(30000円〜)
  • 安心サポート(20000円〜)
  • 仲介手数料(1ヶ月分)
  • クレジット決済手数料 3%

次から次へと項目が並んで、あっという間にすごい金額です。

相場では初期費用は、家賃の5ヶ月分〜6ヶ月分と言われています。

これは敷金礼金が共に1ヶ月分だった場合です。

これを値切るのって、大変だと思いますか?

今回の例では余計なものが入りすぎて、下手をすると家賃7ヶ月分くらいになっていますね。

からくりを知っていれば、確実に5ヶ月分程度に抑えることができます。

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順を追ってみていきましょう。

まず家賃。これは家賃交渉、という手段で契約前に仲介の担当に依頼することができます。厳密にはオーナーさん、大家さんへ代理交渉してもらうわけですが、いい物件であればあるほど中々家賃を引き下げてくれることはありません。ここは交渉という言葉そのままに、

 

「2000円下げて、70000円ぴったりならもう今すぐ決めちゃう。ここで契約書にサイン書くよ。」

なんて言ってみると担当の方も少しはやる気が変わるかもしれません。

これはやはり空室率などの問題もあるため、引越しのシーズンではない時期、もしくはタイミングが良ければ1000円、2000円程度の割引は可能かと思います。

ダメな時はいくら押してもダメですが、もし値引き成功すれば毎月の出費減ですから、決して侮れないのが家賃交渉です。

 

敷金礼金。敷金とは退去時に部屋をクリーニング、もしくは破損などがあった場合に補填するためのものです。そのため、綺麗なまま退去すれば敷金は満額戻ります。

礼金は純粋にオーナーさんへのお礼金です。初期費用を減らしたい、学生や新社会人向けのワンルームなどは礼金が0円のところも多く、反対に新築など入居者が強く見込まれる場合は礼金が1.5ヶ月、2ヶ月のところも存在するため、十分調べてから契約しましょう。

 

火災保険はほぼ必須になります。

保証会社や安全サポートなど、そのオプションとしてつけていないとまずいもの、もしくは契約の形態が元々そのオプションありき、というパターンがあります。

これは物件を内見に行く前から聞くことができます。オプションは何かついてきますか。余計なサポート、入ってませんか。保証会社は必須ですかと聞いてみてください。

 

そしてここから、無駄なものが続きます。

まず鍵の交換代。確かに鍵の交換は必要ですから、これが明記されている場合には支払わなければなりません。しかし、ごく稀に「退去時にも鍵の交換代として〜」なんて文言がある場合。これは確実にその金額を懐に入れようという魂胆です。

大抵この鍵交換代は非常に値段が張ります。相場なんて無視して言い値で利益が出せるため、オーナーの立場からするとありがたい項目な訳です。注意しましょう。

 

防虫処理にハウスクリーニング。

大抵退去時にされているハウスクリーニングですが、これも鍵の交換と同様、どのタイミングで入居者から徴収しているかによります。ただ、防虫とクリー二ングを分けてみたり、退去時に敷金からクリーニング代として取られる可能性もあります。この項目も書き方を十分注意しておく必要があります。

 

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さて、仲介手数料です。

仲介手数料は最大で1ヶ月分まで、初期費用に載せることができます。この額は法律で決まっています。

これが2ヶ月など数字が乗っかっていたら、間違いなく値引きさせられますのでご安心ください。

問題は1ヶ月の場合です。

この仲介手数料、もちろん仲介業者が儲けるためのマージンです。

実は、その物件の所有者および賃借人から0.5ヶ月分ずつ徴収することが出来る、というのが本来の仲介手数料です。

それを賃借人、私たちから1.0ヶ月取る、というのは……二つ考えられます。

一つは所有者、つまりオーナーさんからはお金をとりませんよ、という約束を交わしているか。もちろん仲介手数料0であることに何の問題もありませんから、

 

「仲介手数料を払わない代わりに、我々にこの物件を紹介させてください」

という話になっているのも筋が通ります。ただし、その分の仲介手数料、儲けの分を賃借人である私たちから貰おう、というのが一つ目です。 

もう一つは、オーナーさんからは0.5ヶ月もらっているのにも関わらず、私たちからは1.0ヶ月分もらって、実質1.5ヶ月分の利益を得ようとしている可能性です。こればかりは内情をみなければ誰も気づくことはできません。

大前提として、仲介手数料とは半ばチップのようなものでもあります。

 

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しっかり探してもらって、内見で車を回してもらって、契約前の値引き交渉などアフターケアまでしてもらって、気持ちのいい接客でした。けれど初期費用削りたいから仲介手数料0円にして。というのは、ちょっと冷たいように思います。

だからといって、ものすごく態度が悪い担当者だったから仲介手数料を半額にしろだとか、これはこれで気持ちがよくない話です。

要するに、値引きさせることはできます。それでも払ってもらえると信じて、仲介の担当者も物件を探します。この中立の考えを知った上で、値引きしてみてください。

例えば、

 

「同じような物件が隣の不動産屋でも紹介を受けたけど、こっちが若干高いです。でも、細かいところまで教えてもらったし、仲介手数料を半額にしてくれたら、こっちで契約しますよ。」

なんていう交渉は、非常に効果的ですね。

この流れで仲介手数料を0にすることだって可能です。

一つの知識として知っておくと、ただ1ヶ月払うより気持ち的にもいいのではないでしょうか。

 

最後、クレジットカードです。

ご存知の方はご存知かと思いますが、クレジットカードの決済には手数料がかかります。そしてその手数料は3〜5%と言われており、各カード会社によって異なります。

 

ここで重要なのは、「クレジットカードの加盟店は、そのクレジットカードの決済に決済額以外の請求をしてはならない」と、ほぼ全てのカード会社が規約として掲げているのです。

つまり、クレジット決済をした際に、その手数料まで支払わされるのは「規約違反」だということです。

もちろん、これはあくまでも「クレジットが使えますよ」という不動産業者のみです。その業者はクレジットを使える、という「メリット」を掲げており、カード会社と契約を交わしているわけです。さて、いざカードでの決済の時にお店側がこう言いました。

 

「クレジットカードでの決済は一応出来るんですが、手数料が3%かかっちゃうんですよね。」

これが違反だ、ということです。支払ってしまった方はカード会社に伝えれば返してもらえますし、消費者センターに伝えればその不動産会社は注意を受けます。契約違反をしているわけですから。

ただ、これを知らない方は結構いるようです。そのためこの3%をなんとしても負担したくない店側は、必死です。

実際にこの事実を突きつけても、「いや、カード会社に連絡してみないとわからない。私たちは手数料がかかるって聞いてるから。」なんて弱気に逃げ越しながら認めない、そんなパターンもありました。

 元々キャッシュで払ってもいいですが、やはり初期費用は高額になりがちです。

クレジットが使えるのであれば、ぜひクレジットで。

その手数料について強く言ってくるのであれば、しっかりと断りましょう。

 

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⬛︎まとめ

 

いかがでしたでしょうか。

 

おおよそ賃貸で検討し得る内容については網羅しているため、情報が多くなってしまったかもしれません。

 

けれど、もし引越しの物件探して行き詰まった時。

もしくは、これから引越しを考える時。

マイホームを買おうか迷ってる時。

 

ちょっとした視点の切り替えで、よりよい商品を手にすることができます。

 

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家を買う、というのは賃貸でも同じことだと、私は思います。

そして毎日帰る家だからこそ、選ぶのがどれだけ難しいからと言っても、失敗したくないものです。

 

この記事がそんなみなさんの家探しに、少しでも役に立てたら幸いです。

 

まだもう少しだけ、ステイホームが続きそうですね。

ゆったり家でパソコンやスマートフォンで家探しをするのもいいかもしれません。

 

皆さんが素敵な「ステイホーム」を楽しめますように。

 

茶太

コロナから再認する自分の市場価値 -リストラされないビジネスマンとは-

どうも、茶太郎です。

 

昨今、例に漏れずコロナウイルスが猛威を振るっておりますが。

こういった未曾有の危機に直面した時、人は変わります。それは成長することもあれば、これまで気がつかなかったことを自覚してみたり、全く別の思想が芽生えたりと、様々でしょう。

 

特にSNSを通じて、更にはyoutubeなどを通じて、改めていろんな考えを持っている人がいるのだと、考える機会になりました。当たり前かもしれませんが、ふと冷静になって周りを見渡すと、「自分と考え方が違うな」ということに気がつくんです。これが非常に面白い。

 

さて、簡単な自己紹介含めですが、現在私は休職中の身です。タイミングが良いとは言えませんが、見方によっては運が悪くはないのかなという状態で、一度リセットしている段階であります。

 

そんな中今回記事にしようと思ったのは、取りざたされているニュースを漠然と見た時に、一番心に残った、悩ましいなと思ったジャンルが、「雇用」です。

 

皆さん、おそらく緊急事態宣言が出た今も働いている方が大勢いらっしゃると思います。それは業種に関係なく有難いことです。それぞれが社会貢献のため、いやいや純粋に生活していくために仕方なくとか、理由はなんでもいいかと思います。この「雇用」「労働」こそが、社会の経済を回している、当たり前ですよね。けれど今、その当たり前が崩れようとしている。

 

医療従事者の方々。命の危険に一番近い場所で、今一番ホットな現場で尽力してくださっている方々です。

小売業の方々。パート・アルバイトも関係なく、当たり前に買い物ができているのはこの方々のおかげです。

運送業の方。リスクもある中で、物流が止まらないのはすごいことです。日本の物流は優秀だと思い知らされます。

 

そのほかにもたくさんの方がいらっしゃる中で。

実際あまり変わっていないよ、という職業の方も一定数いらっしゃることでしょう。それはもちろん、出勤に当たってコロナの恐怖に身を縮めながらの日々かとは存じます。

 

一番厳しいのは、飲食・サービス業の方々。テレビでも日夜放送されておりますね。

もしこの記事をお読みになっている方で該当される方。本当に厳しい毎日が続いているかと思います。それでも料理やサービス、旅行と、いつかこの自体から乗り切った時、必ず必要とするのは皆さんの力だと思います。それらがなければ、やはり豊かな暮らしはあり得ない。

 

わずかばかりの声ですが、何としてもこの窮地を乗り越えて、踏ん張って頂きたいと強く願うばかりです。力になれないのが歯がゆいところではありますが。さて、それでは本題に移って参りましょう。

 

◼️リストラされる未来を想像したことがあるか?

 

皆さんは多くがサラリーマンかと思います。業種は様々。

おそらくこのブログを見てくださっている方は、リーマンショックを経験したことがあるのではないでしょうか。

ほかにも各地での地震津波。災害や事件によって、資本主義の日本では多くの「雇用」が、また「経済」が揺れ動いてきました。

 

そんな中でみなさんは、「自分が職を失った未来」を想像したことがありますか?

 

これ、「仕事辞めようかな」と思うのとはまたちょっと違うんですね。

「仕事辞めよう」というのは少しばかり余裕があって、もちろん働けない状態かもしれないけれど、いつかまた働こうと。ないしはもっとよりよい職場を探そうと、その猶予期間がしっかりとあります。バンジージャンブを飛ぶにしても、心の準備をする時間がある。

 

けれどリストラはどうでしょう。急に宣告をされて、突然足元の床に穴が開いた、まさにそんな形でしょう。準備なんてロクにしていないだろうし、首を切るという状況は善悪は置いといて、非常に切羽詰まった状況に変わりはありません。当人も会社も、非常に苦しい時間が続くことでしょう。

 

では何故そんなことを考えなければいけないのか。

今このコロナショックの中で、確かにリストラが起きているということ。純粋にここと繋がるわけです。そしてそれは、いろんな企業を見ていると本質が見えてきます。

 

例えば「テレワーク」に焦点を当ててみましょうか。

緊急事態宣言が出ても、結局満員電車に乗れば感染のリスクが高まってしまう。けれど職業柄行かなきゃ仕方ないんだよ、という方もいらっしゃることでしょう。

 

けれど裏を返せば「テレワーク」で出来る仕事も中にはあって、それをすればいいじゃない、なんでうちの会社はそうしないんだ、という不満がSNSにはたくさん上がっていました。

 

かといって「テレワーク」に無理やり移行した会社の社員の方が、これじゃあまるで仕事にならない、全員家でサボってるようなものだと、悲鳴のような文句を垂れ流しているのも見かけました。

 

このように、緊急事態に対して求められる反応……サラリーマンである我々は、国というよりも自分が所属している会社が一つの「国」でもあるわけですから、その会社が、そのトップがどのような対応をしてくれるかが、ライフワークバランスを大きく左右すると言っても過言ではありません。

 

これは入社時の福利厚生などとはまた視点が違います。ベンチャーでもうまくやる方はいるでしょうし、大企業でうまく足並みが揃わない、逆も然りです。

 

このような「体制」働くための「環境」を維持し、確保することも会社にとって義務ではありますが、今回のような緊急事態、未曾有の災害に対応する、ということは個人の力では同することもできません。この考え方が丸々国民→政府への不満と比例していて、結局SNSは不満爆発、どこを見てもやいのやいの、という現状が起きているわけです。

 

保証されない会社。保証されない人。

検査を受けられない人。治療を受けられない人。

 

不安、不満、恐怖が連鎖して、あぁもう自分は一体どうなってしまうんだ、という時に。

貴方が会社の動きを見て「リストラされるかもしれない」と思った時に。

リストラされるのは、会社のせいだ」と思ってはいませんか。

 

こんな時だからこそ、「リストラされる人」を第三者の目線で見てみるのはいかがでしょう。

 

◼️貴方は「トイレットペーパー」になれますか?

 

さて、お気付きの方もいるかもしれませんが、この辺りから記事のタイトルにつながってくるお話です。

 

市場価値

これはとても深いテーマです。私は別に経済的な専門家でもなければキャリアコンサルタントでもありません。けれど、ある程度モットーにしていることがあります。というより、こういう状況だからこそ実感した不安があるのです。

 

働けなくなったという背景も含めて、私にはこんな状況で不安が大きく3つあります。

1.日本の経済の先行き

2.外国人の流入

3.業種の将来性

以上3点です。

簡単に説明していきますと、まず1は純粋に、経済の回り方ですよね。各国ともに経済対策を緊急に打ち立てました。コロナの収束≠経済の安定ですが、一つの指針にはないだろうと感じています。何をするにも経済が安定しないことには社会もどこか大きな穴が空いて空気が漏れ出しているような状況になりますから、コロナが収束して、無事各業種が安定すること、この不安があります。

 

2つ目は外国人の流入。おそらく現時点で、他国は甚大な被害が見込まれています。そうしてその余波はじわじわと、特に貧しい国や発展途上国に及ぶはずです。この余韻というか、今でいうところのコロナ疎開、東京からコロナ感染者が少ない実家へ帰ろうなんて、各々の希望だけで動いてしまう…こんな形でのコロナ収束後の逆輸入が、必ず起きます。もしくは純粋に経済が落ち込んで、働き手がいない、もしくは反動で働き手が溢れかえって、賃金の安い出稼ぎの外国人が増えて…などなど、外国人が増えて日本人の所得が減ってしまうと、それはそれは自国としては悲しい未来になってしまうので、なんとか堪えたいものだなと感じています。

 

3つめが最も重要で、私は建築・不動産業界に勤めていますが、幸いにもコロナが丸ごと直撃するような業種ではありません。が、もちろんこんな状況ですから全くの無関係ではありません。それを除いたとして、今後どのように成長していけるか、そこにどう参入していけるか、という純粋なビジネスチャンスを、今の段階から虎視眈々と狙っていこう、そういうイメージがあります。

 

この3点、なんかしっくりこない方もいたかもしれません。え、それが不安?と。

そう、私は別に、リストラを恐れていません。見方によってはある種傲慢かもしれませんが、私はある程度の担保があります。これこそが「市場価値」という話にリンクするわけですが、必要なのは不安ではなく、将来への展望と、現状認識です。その考え方が、今だからこそ必要なのです。

 

皆さんはトイレットペーパーのデマ騒動の際、どのように行動されましたか?

あらかじめストックがあったから買わなかった。

まんまとデマに引っかかって、ちょっとだけ買い溜めしてしまった。

買い溜めにやられて終始買えず、無くなる寸前でようやく買えた。

などなど、いろんなパターンがあるかと思います。

 

私はなんとなくデマを予見して、いつもより一つ多く買っていました。コロナ流行りの段階で水なども一応買っていたのですが、その頃はいつも通りの物流です。

そうしてマスクも常備していたので困らなかったのですが、これらいずれもネットで転売され、高騰したにも関わらず取引が進んでいたようです。

今物流が安定して、ようやく買えるようになってもお一人様1点まで、というところが多い状態です。一年前、ひいては数ヶ月まではなんてことなかったトイレットペーパーが、です。

 

これは背景はどうあれ、「需要と供給」の話です。

理由は限りなく溢れています。例えば急に鉄が採取できなくなれば金属製品は高騰します。一番わかりやすいのはガソリンでしょうか。原油価格の高騰でガソリンは驚くほど値動きします。

 

常にこの需要と供給で変わる値動きを、全てのものに当てはめて動けているでしょうか。

トイレットペーパー」である必要はありませんが、自分がいつどのような立場に立って価値を向上させるか。逆に、必要のない時はどのようにして身を守るか。価値が低い時には、どのように立ち回ればよいか。それをしっかりとしたロジックに当てはめて考えているかどうか。

 

もっとくだけて言えば、情報に動かされるのは、何も考えていない証拠だということです。

100人中90人がそうだと言えば、大抵の人は90人に付く。群集心理は非常に一般的なロジックですが、トイレットペーパーが1ロール1万円だとしたら、本当に買いますか?

でも、90人は買っているという事実がある。きっと本当に品薄なんでしょうね。けれど、よく考えてみてください。もし90人が買っていたとしても、1万円も出すくらいなら他の何かで間に合わせようと考えたりしませんか。90人の動向は伺いながら、ですが。

 

というロジカルな考えを、常に出来ているか。冷静に物事を判断する。

出来ているようで、案外難しいものです。常に情報に踊らされることも仕方ありません。

ただこれが、最終的な「市場価値」につながっていきます。

トイレットペーパーを「いくらで買ったか」ということよりも。

貴方が「トイレットペーパーなるもの」を買えば、目的は達せられる。

より詳しく見ていきましょう。

 

◼️市場価値はランキング形式

 

改めて「市場価値」とはなんでしょうか。

 

始めに、ここではあくまでも、社会人・ビジネスマンのステータス、という意味で使用しています。その人それぞれの良さ、魅力、長所などですよね。

 

言葉のイメージとしては、例えば転職活動。

「貴方の市場価値は、年収〇〇万円かも!」

みたいな広告を見たことがおありかと思います。

 

ただ、私が考える市場価値は、年収換算ではありません。

ズバリ、ランキングです。

 

もちろんランキングなので様々なジャンルがあるかと思いますが。

例えば業種別で、製造業の車系で考えた時に。

その人がどんな経歴で、どんな技術を持って、資格を持って、その上で性格、計算力、思考力、コミュニケーション力エトセトラ……

きっとその道のプロフェッショナルが集まって、その人のスキルを点数化すれば、便宜上でも数値化することが出来るでしょう。該当5万人中の、5000位、とか。年齢を絞り込めば2000人中の100位だとか。

 

これはまさしく「市場価値」です。

 

純粋にこのようにして数値を算出して、それに見合った報酬を受け取って、もしくは転職をして、というのがサラリーマンかと思いますが。

実際は違いますよね。何故かといえば、こんな風に完璧に、客観的に、第三者機関が評価してくれることはありません。どれだけ仕事が出来る人でも、上司によっては評価もされません。

年功序列が残っている会社では、どう見ても将来性がない上司が重役の椅子に座っていたりします。

 

この際こういった文化が根付いているという根幹の部分には触れません。名言するだけ不毛な部分もあるためです。それを一つ飲み込んだ上で、皆さんにお聞きしたいのですが、

 

だからこそ、自分の市場価値を見ないようにしていませんか。

 

どうせ自分なんて正当に評価されていない。会社が見る気もしない。

人事評価の仕方が悪い。あの人は残業代を多くつけてる。あの人は早く帰りすぎだ。

いや、逆の方もいるかもしれません。自分がこんなに貰っていいのか。なんて。

 

ただ、考えて欲しいのはそんな日々、日常ではありません。

今のような、緊急事態です。各社既に派遣切りから始まって、リストラが始まっている会社もあります。そういう時に切られるのは誰でしょうか。市場価値の低い人でしょうか。いいえ、違います。

残念なことに、ここではあえて「運の悪い人」という言葉を使わせていただきます。

 

そんなのは、時の運だと私は思います。その時の部署の若手だとか、ちょうど異動したばかりのベテランだけど慣れない仕事、これまでは仕事が出来ていたけれど、新しい上司からは嫌われた挙句…なんて話が各々たくさんあることでしょう。

 

そういう会社特有の理不尽は、決して許されることではないにせよ、確かに現実に存在します。その上カテゴリーにまとめるのが難しいくらい、溢れています。

 

そういうしがらみの中、結果我々が目指したいのは、欲しているのは、自己を守ることではありませんか。自分、ないしは家族の生活を守ること、これが一番だと私は思います。そんな時必要なのは、なんとしてでもそこに留まる力……でも、構いませんが。

 

市場価値」があれば、100%それが叶うということです。

 

100%、というのはつまり、「リストラされてもされなくても」という意味合いです。

いざという時に必要される人材像は、実際に考えてみると摩訶不思議、案外拍子抜けするほど明瞭です。逆を言えば、その仕事に必要のない人、その仕事に適合しない人間、というのもカッチリ分かるものです。チャレンジしてみてうまくいくパターンも時にはあるでしょう。ただしそれは確率論になってしまいます。あくまでもここではお互い堅実に、その上で即戦力として採用したい、働いて給料が欲しい、そういう目線です。

 

ただし、運や、周りの目、忖度、そして今回のような災害、いずれからも自分を守るために、どうしても皆さん今の会社での「居心地の良さ」を目指してしまいます。それが一番楽だからです。もちろん決してそれが悪いことではありませんし、むしろ喜ばしいことです。

 

そうして日本の会社は有難いことに、終身雇用の楔がどうしても抜け切らないために、どれだけ使えない人材でもよほどのことがない限り首を切りません。それを雇用側も労働者側も知っているからこそ、ぬるま湯に浸かったまま仕事をすることが出来ましょう。通常通りなら、社会がそれで成り立つのなら、それでも一向に構わないのです。

 

それでもこんな、未曾有の事態には例外が発生します。

社会は非情です。いざポツンと路に立たされてみた時、消去法で見事に選ばれた時、痛感することでしょう。肩書きで守れられていた、その会社、その部署でしか働くことの出来ない、無能と呼ばれる存在が、悲しいことにこの世の中には少なくありません。それがもし自分だとしたならば、それを自覚をしていないならば、残念なことですが現実を突きつけられてから絶望する他ありません。

 

市場価値」が無くても人間は生きていけます。

それはある種、その人にとっての「魅力」の値でもあり、「人間性」とも言える。

もっともっと他に形容する言葉が沢山あるかと思いますが。

あって困ることがない、ということはお分かり頂けますでしょうか。

そうしてこの「市場価値」は恐ろしいことに「自己申告制」なのです。

 

要するに、今回のコロナから学ぶべきは、この非常事態に対応する自覚。客観視。

それに併せた、自己分析と、自己研鑽です。

最後にこの「市場価値」について、どのように自分を見つめ直せばよいかをみていきましょう。

 

◼️「市場価値」は自分の人生の選択肢を増やす

 

さて、記憶に新しい方もそうでない方も、もしくはこれから書こうかなという方も。

「履歴書」というものはご存知かと思います。

 

簡単に言ってしまえば、これがまさしく「市場価値」なわけですが。

 

皆さんにひとつ想像して頂きたいと思います。

とにかく超優良企業。そして世界的にも有名な企業の人事を任されました。

ともなれば当然優秀な人材の確保は勿論のこと、失敗も許されません。

面接はどんな形式でも構いませんが、まずその人から聞き出したいとすれば、どんな質問が思い浮かぶでしょうか。

 

この質問に正解はありませんし、いろんなことを思い浮かべると思います。

それでも抑えておくべき点がいくつかあります。

一つは相手が「本当のことを喋っているか」という点。

受かりたいばっかりに虚言を吐いている人は勿論後ほど困りますし、自分もあとで上司から怒られることになるでしょう。

ですから私であれば、「出来ないことは出来ないと言って欲しい」と、言葉はともかく伝えたい所です。お互いにその仕事をする上で、自分が出来る仕事の可能性…全く畑違いのことに手をつけるのは非効率ですよね。チャレンジ精神は有難いですが、ここでは優秀な人材の確保です。お互いの不利益にならないよう、本音を引き出すのが重要です。

 

さて二つ目として、相手が「もっとも重きを置いていること」を聞きたいと思います。

非常に漠然としていますが、その人の人生観というのはその延長線上が見えてきます。具体的な質問にするなら、高校を選んだ理由、大学を選んだ理由、またそれぞれでやっていた部活やアルバイト、などでしょうか。

そうやって考えるとよく挙げられる面接対策、なんていうものは理にかなっていますよね。その人がコロコロと主軸をずらす人なら、この先も怪しい。一本筋が通っているなら、これまで培ってきた知識をそのまま伸ばしていけるかもしれない。これだけのプロファイリングが出来ます。

 

最後に三つ目ですが、相手が「失敗した経験」を聞いてみたいと思います。

これも面接ではよくある内容ですが、失敗経験は必ず皆さんお持ちかと思います。

その上で貴方はどう考えたのか、これからどのように改善していくか。これはその人の危機管理能力や対応力の根幹を把握するのに有効です。

自分自身の掘り下げが甘いと漠然とした改善方法しか挙げてなかったり、これからも繰り返しそうな失敗があったりと、爪の甘さがすぐに露呈する質問でもあります。

 

さて、例えばで3つ挙げましたがもちろんいろんな回答があって良いかと思いますが、このようにして質問する側になってみると、浮かび上がってくることがあります。

それは、「市場価値」とはその人に求める具体的な能力である、ということ。

 

当たり前といえば当たり前ですが、その人が実際に何が出来るのか。

例えば料理人を雇うとしましょう。調理師の免許も持ってて、フレンチで経験を積んできました。こういう経歴で、何年目にシェフを任されて、オリジナルの料理はこんなのがあります、と。でも作って欲しいのは純和風料理、例えばだし巻き卵。それは作ったことがないけど、作れるんだろう?と雇ってみたら、やっぱり和の基本は全く学んでないからいくら作ってもらっても思ってたのと違う。

 

これはその人にとっての、「市場」とずれていた結果ですね。

つまり「市場」とマッチしていないため、見かけ上「市場価値」が高そうに見えて、マッチしているように見えて、「価値」としては低いわけです。低いわけですが、高く見積もってしまった。これはお互いに損をしてしまいますよね。

 

この例であれば少し経験を積めば、なんてことがあるかと思いますが、もっとシビアに即戦力でお願いしたいんだ、とか。システムエンジニア、整備士、施工管理、看護士などなど。その業種、職種としての括りが絞られても、経験…特に年数が上がるにつれて、その人がどれくらいニッチなことをやってきたのか、メジャーなことはどこまで知っているのか、というノウハウや知識の部分は、これでもかというくらい詳細に「市場価値」に直結します。

 

これを武器にすることが、自分の人生を守っていく大きな手段の一つだと私は考えます。

あまり考えたことがなかったな、という方は試しに3つの質問を軸に解答例を自分なりに掘り下げて、今一度履歴書を書くつもりで自己分析をしてみると良いかもしれません。

 

さて、リストラの話に立ち返ってみましょう。

これまでの話から、「市場価値」が高い方はリストラをされてもすぐに職が見つかるよと。そういう意味も含まれていましたが。

 

実際問題、理不尽な会社であれ普通の会社であれ。

落ち着いて考えてみれば、やはり優秀な社員というのは手放したくない。

これは結局「市場価値」に直結するわけです。と、冒頭の話と少し矛盾しているように見えますが。

 

あくまでも「市場価値」という言葉における「市場」とは、”全て”を指します。

全ジャンルで働くための、自分の経験値。料理人がパイロットになったっていいです。バイトから弁護士になったっていいです。それは常に、一刻一刻と積み重なっていくそれぞれの知識と経験が、丸ごと「市場価値」に変換され、その人の職業に結びついていくのですから。

故に、その道のプロフェッショナルとして磨き上げるのも構いません。それを武器にして、職人と呼ばれるまで積み上げるのも良いでしょう。幅広く資格などに手を伸ばして、別の業種にも転換できるよう努めるのも一つです。

 

このようにして、今いる会社に残ることだけを考えない自己研鑽、「市場価値」を上げる努力こそが、結果としてリストラされにくい自分を形成する、ということです。生きる上で、選択肢を増やすことに繋がります。イコール安心、保険と一緒ですね。

 

単に自社で勧められる資格を取ろうだとか。

明日の仕事を終わらせるための準備に全力で取り組むとか。

上司の機嫌を取ることに精一杯で日々ストレスが溜まってるけど耐え忍ぶとか。

これでは「いざ」という時にどうしようもない。

そんな「いざ」が今こうしてやってきている。これを機とせず、いつ自覚を変えましょうか。

こういう人は「いざ」という時に、リストラされた会社を憎みます。

でもちょっと待ってくださいと。それは確かに一理はあるかもしれない。けれど、その保険として、リストラされることを想定して、自己研鑽を積んで「市場価値」を上げた人がいたとしたら。その人はきっと、多少の痛みは抱えながらも、次の一歩をすぐに踏み出すことでしょう。

 

また、それ依然の問題で、テレワークになったのをいいことに仕事をしたフリでyoutubeやらNetflixに夢中だったり。

そもそも普段の仕事から80%、60%くらいで働いて周りからも使えないだのと揶揄されながらなあなあと生きてみたり。

自己研鑽する機会を放棄していくと、結果自分の首が締まる。当たり前に見えて、人間普通に生きていれば「最悪」は考えないように生きていますから。

 

どうなってもいいように、この先の未来を考える。

今テレワーク主流のコロナショックの時期、非常にチャンスだと私は思っています。

そうしてその分、それを進めた人とそうでない人の差は歴然になる。

するとどうなるか。コロナショックが続き、もし大企業が潰れた時、路頭に迷うのは自分かもしれない。既に秒読みが始まっているかもしれません。

 

国は、政府は、そして自治体並びに医療従事者の方は、精一杯努力をしてくれています。

上述してきた自己研鑽の余裕などない程に、この未曾有の事態に向き合ってくれています。

であれば、我々一市民にできることはなんでしょう。

コロナから立ち直った時、経済を再生するのは一市民の我々ではないでしょうか。

その先陣を切って、会社の理念と共に社会貢献をしていく。経済再生へ手応えを感じながら働いていく。これほど有意義なことはないと、私は今十分に希望を持って生きています。

 

飲食に関わる方や、その他自営業の方も。

それぞれ新しい活路を必死に模索して、今が正念場と粘っています。

不満や不安を嘆くことはいくらでも出来ますが、こんな時だからこそテレワークが可能な方は家に篭り、その上で自己研鑽を積む。自己分析をこれまで以上に掘り下げていく。

 

これは十分に社会貢献だと、私は思います。

 

最後になりますが、コロナウイルスはまさしく人類の脅威です。

家にいてゲームをしたり動画サイトに夢中になるのも、ストレスを溜めないためには十分必要なことだと私自身思います。それでも今この瞬間、SNSでただひたすら不安を嘆いて正義中毒に陥っている人たちはきっと、路頭に迷った時にまた「誰かのせい」にすることしか出来ない。少なくとも私はそうなりたくないと、そういう思いで自己研鑽のための勉強をしていますし、こんな記事を書くことに繋がった次第です。

 

命あってこその労働、そして人生です。外出自粛は勿論のこと、日々の健康に十分留意しながら、それぞれが思い描くより良い生活を取り戻すために、国民一丸となって努力していきましょう。何よりも、大切な自分の人生を守るために。少しでも伝われば幸いです。

 

お読み頂きありがとうございました。

 

茶太

コリン性蕁麻疹(AIGA)退院後感想 -検査から治療を経て-

皆さまこんにちはこんばんは、茶太郎です。

世界中が大変な中、とりわけ自分自身も同じ「病」という分類で戦って参りました。

 

日々の日記、メモとして、入院7日間の具体的な検査内容、治療後の変化等を記録してきました。日記調と言うこともあって語気が荒くなっておりますが、生暖かい目で読み進めて頂ければ幸いです。

 

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◼️3月30日 入院・検査初日

 

ついにこの日がやってきた。待ちに待った、と言わざるを得ない。

さて、この時はまだ難病というのは確率的に50%くらい。

 

世間はコロナ一色。朝一からマスクと消毒と、一応の完全防備で出陣。

入院手続きもさくっと終わって、病室満員につきちょっといい部屋になってしまった。ここにもコロナ影響が出ているのだろうか

 

さて、インフォームドコンセントから。今回の検査内容の説明。

基本的には調べていた内容その通り。まずはどれくらい汗が出ているかの検査。電気的な刺激による発汗検査、その他原因物質投与による反応確認、生検などなど、細かい内容は別記していくとして。

 

まず本日初日、一日目はミノール法。理科の実験そのままに、ヨウ素液、まさしくイソ◯ンを身体に筆で塗りたくっていく。パンツ一丁でくまなく茶色に染まって、扇風機とドライヤーで乾かされれば顔までパキパキに。鏡を見たらきっとどこかの原住民族みたいな感じだろうか。

 

その後、今度は日焼けオイルよろしくサラダ油か何か(コーンスターチ)を塗布。一転して身体中が潤うというか、ベタベタのぬるぬるに。その後、電話ボックスサイズの個室サウナとやらに入って6015分。本当に天ぷらかフライにされてる気持ちでじっと時間を待つ。

 

さて、この時結構蕁麻疹が出ることを覚悟して、もし無理そうなら助けを呼ぶ体制で居たものの、何故か終始蕁麻疹が出ることはないまま時間終了。ホッとしたような、していないような。

 

結果としても腋の下以外に発汗が見られず、全身の98%の無汗ということで無汗症疑いが高まった。そのままシャワー室に通されてお湯を浴びると、みるみる排水溝が真っ黒に染まっていく。水分と反応して……つまり本来なら全身この色に染まらないといけない所、全く汗がかけない状態を改めて実感して、流れていくヨウ素液を眺めながら悲しみつつも、サラダ油が中々落ちず、小さいヤキモキを抱え、四苦八苦しながら病室へ戻る。

 

その後、今度はガムを噛んで唾液を採取する検査。

さて、今回の無汗症疑いは「除外検査」というもので、今の症状から察するに、貴方はこれとこれとこの病気、AからCまでの疑いがありますよと。そのうち例えばABはある程度理由が明確になってる、でもCは原因不明。となれば、AでもないしBでもない、という病状ならCですね、という診断になるとのこと。

 

このガムの検査は上述でいうAにあたる病気が、唾液量が減る?とかなんとか、それを確かめるもの。もちろんそんな自覚症状はなかったので、ガムなんて噛んでいれば唾液は止まらず、これについては何も言及がなかったけれど、きっとAではなかったのだろう。

 

これにて1日目が終了。病院食も美味しいけれど、21時消灯が日々のブラック体質に優し過ぎて全く落ち着かない。そうは言うものの暗くなってしばらく目を閉じていれば、22時頃には入眠出来ていて、その日は比較的穏やかに終了することができた。

 

◼️3月31日 入院・検査2日目

 

6時起床、案外すんなり起きられて、顔を洗って歯を磨いてスタンバイ。

朝ごはん量が少ないかと思いきや、食べると結構満腹。検査の内容が気になってあまりそれどころではなかったりもして。

 

午前中の検査はSSR(交感神経皮膚反応検査)という、足の裏と手の平に電極をつけられて、その発汗前の電気反応を見るという検査。発汗するに当たって何らかの電気的反応が見られるとの事で、脳が正常に「汗をかけ」と指令して、それが伝わっているかのテストだ。

 

診察台に横たわった時点で暑くて、既に手足が蕁麻疹モード。ピリピリチクチクしてきて、正直早くしてくれって言いたいのを堪えて待つ。そこに電極が表裏付けられて手足はにぎにぎするしか出来ないまま、思いっきり深呼吸をするように言われる。すると面白いように手足がピリピリと痛み、蕁麻疹が。しかし、予想に反して足の裏だけは発汗しているとのこと。その量も、指令までの速度もそれほど変わりなし。

 

その後何回かやりながらも蕁麻疹の痛みに耐えているのを察知してくれてか、早めに終わらせましょうと、お医者さんの気遣いが嬉しいと思ったのも束の間。

 

今度は何かしら変なものを持ち出して、額の眉毛の間あたりにビリッと刺激。その瞬間、先よりも強い蕁麻疹、痒みと痛みが襲って、何だこれはと。その反応そのまま、よりくっきりとした結果が出たようで、その後2回ほど耐えて電気バージョンをお見舞いされ、検査は終了。

 

結果、手汗は全くかけない。足の裏はかけるが、足の甲はダメ。ただし、手に関しても反応速度は正常なようで、おそらく指令の先の掌の汗腺か、指令先末梢神経に何かしらの異常があるのではないか、というお話。まさしくこれは因果関係も証明されていない、原因不明の難病たる部分なので、推測の域を出ない。

 

とにかく体が痒かった。改まって検査と称してでも蕁麻疹を誘発させることがここまで心をドギマギさせるとは。ただ、深呼吸で手汗足汗を掛ける、という事実にはちょっとしたウンチクを貰った気分。言われてみれば緊張を解こうとして深呼吸してパチパチなった記憶があるような気もする。

 

午後、QSART定量的軸索反射発汗試験)をスタート。これがやばかった。

今度は「アセチルコリン」という物質を皮膚に塗布これも電極を通して、あたかもその部位で「発汗が起きている」状況を作る検査。この「アセチルコリン」とやらが発汗を促すための伝達物質で、僕の身体の各汗腺まで到達するどこかでエラーを起こして、このアセチルコリンによって起きる蕁麻疹が「コリン性蕁麻疹」というわけなのだと。理解も60%くらいのまま、検査は進む。

 

初めは5分。右太腿に貼り付けられた電極からピリピリっという刺激が流れて2分ほどで、下半身に蕁麻疹の予兆のような感覚。先よりも痛い。痛いと言うより、「めっちゃ痛くなってくる予兆」をひしひしと感じていた。この蕁麻疹、流石に長い付き合いになってきて分かったのは、ピリピリとした痒みは入浴などをしていても同じだけれど、まさしく暖まった場所から、汗をかいて冷やそうとした所から順に痒くなっていく。全身が一気に暖まれば場所も関係ないが、今回は半身浴をしていた時のような、じんわりと痒みが広がっていく感覚に襲われた。

 

何となく予想はしていたものの、その痒みと痛みは時間を経る度に尋常でなく、これまで感じてきたレベルで最高の、ちょうど1月にトイレで意識混濁で倒れ、クラクラしていた時と同じように、体が火照って行くのがわかる。そうしてもうあと30秒というところで、上半身、そして頭に至るまで蕁麻疹の痛みが広がりつつも、もう30秒だからということで何とかキープ。どうやって耐えたか覚えていない。

 

その後電気を止め、そのまま5分様子を見るとの事だったが。何故か分からないが、この電気を止めた瞬間に一気に蕁麻疹いわばその「アセチルコリン」なのか、全身を駆け巡るような感じで、ブワァ!と、特に頭に目掛けて飛び込んできた。ピリピリチクチクと、その「アセチルコリン」と言うものが擬態化した何かで、針を持って毛穴を内側から刺してくるイメージなら、ここまでは皮膚の下をウロウロと、そしてゾロゾロと集まってきていたのが、遂にその槍を全兵士突撃と言わんばかりに突き刺してくる、そんな痛み。

 

その衝撃と痒みと痛みで、診察台に横たわりながらも強い目眩と灼熱感に耐えきれず、これはやばいですとSOS。しかし、額の生え際、人中(鼻の下)だけには汗をかいていて。そうかそうか、本来なら「汗をかけ!」という指令が身体中に回ったのだから、全身に汗をかいているはずなのだ、と勝手に納得。逆に言えば例によって初日の結果とさほど変わらない、ほとんどの部位に汗をかけないのは変わらない事実だということ。

 

軽い過呼吸と頭痛。慌ててお医者さんも電極を外してくれて、ゆっくり起き上がってみれば本当に、これまで最高レベルの蕁麻疹がくまなく全身に。一つ一つの毛穴が真っ赤に印をつけたみたいに、腕から足からお腹から、蕁麻疹の痒みが出ない顔面以外、その反応が如実に出ていた。

 

すぐに保冷剤を持ってきてくれて、水を飲みながら暫し休憩。これほどの過剰反応は見たことが無かったらしく、相当の重症だとのこと。意識ははっきりしていたものの、暑くて倒れた、まさに熱中症で倒れた時のような気分で、10分くらいそのまま体を冷やして。

 

本当であればこのまま同じ物質を皮下内へ注射したり、汗を採取してパッチテストをしたりと検査があったようだが、今回の検査結果から見てリスクを負わないよう、という医師の判断で、今日の検査は終了。それはそれで何となく不安というか、検査するならとことんお願いしたい気持ちがあったものの、普通にしんどかったので内心ホッとして。

 

病室に戻ってからも頭痛と軽い吐き気、目眩が続いてしばらく保冷剤を氷枕にしながら。全身に駆け巡る蕁麻疹の痛みと痒みが時折余韻として体に走ってきて、正直結構しんどい状態が続いた。

 

幸い風呂にも入っていたため、水シャワーを浴びるかと聞かれたがとにかく休みたかったので、食事だけ済ませてあとは簡単に寝る支度を終わらせると、そのまま21時には就寝。改めて自分の身体の異常さ加減と、重症度合いを知ることが出来て、悩みが深まるばかりであった。その反面、少しずつ明確になっていく病状に対して、安堵の気持ちも膨らんでいる葛藤した一日だった。

 

◼️4月1日 入院・検査3日目

 

世はエイプリル・フール。けれどコロナ一色でそんな空気でもない。

それに昨日は検査もそうだが、志村けんさんの訃報で中々心が苦しい1日だった。

その昨日の検査の後遺症から、鈍く弱い頭痛が残っていた。

 

保冷剤を交換してもらいながら、食事は普通に摂取可能。と、この時点で99%「無汗症」だということで、本題の「ステロイドパルス療法」についてのインフォームドコンセントを受ける。

 

単純に、ステロイド投与で自己免疫反応を抑えて、蕁麻疹を抑えますよ、というところから少しずつ汗をかいていく、無汗の範囲を減らしていくのが狙いだ。口径摂取では間に合わない、正規の30倍くらい?のステロイド1日に3時間の点滴、×3日間というのがこの治療だ。数字だけ見ると結構ビビる。ステロイドの大量服用、ドストレートにドーピングですね。

 

細かい医療的なことは分からないものの、これが1クール。そして、一度のステロイドパルスの後約1ヶ月~2ヶ月明けると次のステロイドパルスを受けられる。これを3クールほど繰り返すと寛解した、という症例が結構多い。1クールで治った人もいるとかいないとか。

 

やっぱりこれが必要か、と内心「治療」の方に進んでホッとした。もちろん無汗症でなければ服薬で治ったりもするだろうが、これまでの感じからして根本から何か治療しないと悪化し続けると思っていたからだ。

 

分かりました、と言いながら一応今日の検査と明日のカンファレンスで最終決定をして、問題なければ早速明日から点滴を始めて、日曜日に退院。という旨、説明を受けて了承。

 

肝心の今日は生検、皮膚の一部をパンチ穴あけパンチの要領で皮膚を切り取り、断面を顕微鏡で観察して、汗腺がどうなっているかを検査するもの。

今回は目立たないような場所、というところで右のお尻の一部を切り取ることになって、早速局部麻酔を行っていく。

 

これもまた手術台に登ってしまうと緊張と不安とで蕁麻疹が誘発される。麻酔の鈍い痛みもそれを助長しながら、これは耐えるしかない。そうして麻酔が効いてしまえば、あとはうつ伏せになりながら縫合を待つのみ。けれども蕁麻疹は麻酔では消えない。

 

生検の手術自体は約15分ほどで終了。23時間すると麻酔が切れて鈍い痛みが伴ってきたが、ある程度予想の範疇。どちらかというと昨日の頭痛がまだ響いていることと、気温が上がってきたせいか、普通に過ごしていても蕁麻疹が出て来始めて、余計保冷剤が手放せなくなった。

 

本日もこれにて終了。検査はひとつだけだったが実は朝、本来の安い病室が空いたとの連絡で簡単な引っ越しを行っていた。大したことでもないが、安い部屋になった分、仕切りはカーテンだけになっていわゆる普通の病室。それが何に影響したわけでもないが、どちらかと言えば気分転換にもなって個人的には丸。

 

予定していた検査、としてはここまでで終了。ホッと一息ついても蕁麻疹と術後の痛みと頭痛と、この日は寝るのに時間がかかって、23時くらいまで起きてしまっていた。

けれどどこかで力尽きて寝落ち。明日から予定通り治療が開始して、良くなっていくことを祈るばかりだ。

 

 

◼️4月2日 入院4日目 ステロイド投与1日目

 

さて、早速朝一回診。白い巨塔よろしく教授陣が10名ほどぞろぞろと訪れて、一人ベッドに座りながらポカンとやりとりを見つめる。やっぱり結構な難病なのか、色々聞かれたり話し合ったり、身体を触って乾燥してるね、だとかそんな話を23分して、「それじゃあ治療しようか」と言ってもらって呆けていると、看護士がすかさず「この後点滴始めていきますね」との声。ここで我に返ってよしよし、やっとここまできましたかとホッと胸を撫で下ろす。と、実際はここで始めて「特発性後天性全身性無汗症」という指定難病ですよ、という宣告を受けたわけで。

 

内心やっぱりそうか、良かったよかったというのが強いけれど、それでも難病かぁという気持ちもどこかにあって。それでも、何度も思い悩んできた通り、これは「治す」ために努力するしかなくて、原因不明ともなればそれはどんどん前向きに取り組まないと、治るものも治らないだろうと、今一度自分自身に喝を入れた。

 

さて、僕は注射が苦手だ。血を見るのが苦手なので、その緊張状態でまたもや軽く蕁麻疹が誘発される。なので注射で痛いのか蕁麻疹で痛いのかも分からず、気がつけば点滴が打たれてたわけだが。

 

まだ一昨日のQSARTのうつ熱による頭痛が地味に残ってるのと、お尻を生検で切り取ったため仰向けもちょっぴりしんどい。点滴し始めから1時間くらいは緊張と痛みと蕁麻疹の痒みでバタバタ。保冷剤も貰いながらウゴウゴしたりして。

 

副作用的なところで言うと、30分くらいして口の中に苦味が。水を飲んだ時にふわっと感じて、目薬とかそんなような、薬っぽい苦味。ただ食事を食べたら普通に味覚は衰えて無かったので、それほど強いものではないのかもしれない。

 

あとは気になっていた不眠。これも21時就寝で、いつもと寝入りの感覚は変わらず。ただ不安だったからか、ちょうど深夜1時に覚醒。トイレ行ったりして1時半にもう一回頑張って寝てみたら、普通に7時過ぎまで寝てしまっておりました。

 

1日目はステロイドの効果的なものは特に感じることもなく、難病になったよ、なんて報告を方々に飛ばすだけ。入院も4日目になると上げ膳据え膳、せめて歩行やら食事が介護なしで出来る病態であることに感謝しながら、入院生活で存分に休養しておりましたとさ。

 

◼️4月3日 入院5日目 ステロイド投与2日目

 

始めて寝坊したかもしれない。7時半になると普通は血圧やら体温やら、看護士さんから催促されるはずなのだけれど、それも無視して眠り続けてたのだろうか。

けれどどちらかと言えば不眠を心配されていて、全然眠れました、食事も大丈夫です、という話をしたら特に問題はなさそう。

 

ただ、腕の点滴針の突っ張った感じに未だ慣れず、ぺパリン内をウロウロしてる自分の血液にもうわぁと感じながら、蕁麻疹についてはそれほど変わらないイメージ。

 

と思いきや、実は前々からソーシャルゲームをやると手足にチクチク、蕁麻疹症状が必ず現れるというジンクス?ルーチン?みたいなものがあって、それも結構集中して、

手に汗握るような感じで取り組んでいるもんだから、110分程度終える頃には水場に走って首から顔から水をぶっかけて体を冷やさないと、なんてのがお決まりだったんだけれども。

 

しかし、その日は本当に久々にその症状が無かった。蕁麻疹とゲームとの因果関係を自覚したのはおそらく315日くらいから。もちろんそれまでも電話やら、対面の会話やら、ちょっとした緊張ですぐにピリピリ来ていたが、何もゲームで蕁麻疹が出なくたっていいだろうと嘆いていた所。逆に言えば1つの悪化の指標になっていたものが改善されて、「これはもしや?」と少し気持ちが上向きに。それも、治療に合わせて飲んでいた薬の量も調整…いわば増やしてもらっていた。その相乗効果の賜物かと、本当に喜んだ。

 

そうして午前中に点滴。面倒だったので入浴はなし。朝飯を食べた時は昨日の苦味が消えていたものの、やはり点滴をし始めて30分で苦味が。なんとなく唇が痺れるような気がしたのと、頭痛が残ってるのは例の後遺症かもしれない。

 

あっという間に終わってしまえば、我先にとゲームを起動する。非常に痺れる戦い、それが終わっても……全く体に変化がない!これはすごいと、本当にここ最近の発作、蕁麻疹に耐えられず1戦したら満足というか、疲弊して絶望して、という感じだった所、その反動か1時間近く没頭していたかもしれない。15〜20戦くらいして、全く蕁麻疹を感じない。

 

とにかく、ステロイドパルス、もしくは追加服薬の効果が着実に現れているのだと実感した。他にも、就寝前に必ず通話をしていたのだけれど、昨晩は携帯の放熱に耐えかねて途中で断念。耳に当てているだけで暑くなってきて、蕁麻疹が誘発される。けれど今日は30分近く、普段通りに通話することが出来た。これは申し分ない進歩だと、昨晩気にしていた点滴針すら、少し愛おしくなるような気持ちで眠りに着いた。

 

この晩は単に寝入りが遅く22時頃、そのまま途中の覚醒はなしに6時に起床した。

また、昨日まで精神安定剤を兼ねていた保冷剤も無しで、そのまま就寝することが出来た。全体的に見ても、病状の改善が良好である。

 

◼️4月4日 入院6日目 ステロイド投与3日目

 

起床から身体に異常は無し。食事も変わらず、点滴は午前中。昨日と同じく点滴中に口が苦くなるのは、もうそういうものなのだろうと割り切った。

 

例によって点滴までの間、気晴らしかつ人体実験のつもりでゲームを続ける。やはり蕁麻疹が来る気配が全くない。絶対にピリピリと来ていたのに、本当に不思議に思ってしまう程、けれど正常であることがどれほどありがたい事か、嫌と言うほど思い知らされる。純粋にゲームの勝敗に一喜一憂しながら、点滴を終えると、3日の付き合いだった点滴針とのお別れ。いざとなると寂しくなる、というかそれほど大きい存在になっていた。ありがとう。

 

さて、点滴を終えていざ入浴。と、折角だしと1日目の入浴よりも温度を上げて入浴してみようと決意。2月末の時点では熱すぎるシャワーで、入浴後に思い切り蕁麻疹を発症、ひたすら身体に水をかけて湯冷めさせる、という事態に陥っていた。それ以来出来るだけ湯温は40度、ないし39度とか、本当にぬるめに設定して、なおかつ芯まで暖まらないうちに終わらせる、というのがセオリーだった。

 

と、逆に湯船の場合は熱い湯に入って、チクチクが襲う限界まで身体を沈める。もうだめだと思った所で冷水に近いシャワーで頭から順に冷やす。それでもタイミングを間違えるとひたすらに痒い、痛い、全身が火照ったのか蕁麻疹のせいなのか、真っ赤になってしまい、いてもたってもいられなくなる。そんな状態で延々と水をかけているのも身体に毒なので、極端なパターンを避けるようにした。今考えれば2日目の治療で起きた熱中症症状を引き起こす危険性も有ったため、やはり入浴療法は注意が必要だ。

 

さて、体感温度42度くらいのシャワー、1日ぶりということで少し長めに15分。

そろそろ終了という頃に、久々のピリピリ感が襲う。入浴中に来るのは数週間ぶり。正直ゲームの件で良くなっていたとタカを括っていたことも含めて、結局すぐに完治はしないんだな、と一瞬の絶望が過ぎる。

 

けれどそのピリピリは、ある一定の痛みを超えない。これはもしや、とばかりにあえて冷水はかぶらずに入浴を終了。身体を拭いている内に徐々に温まってくる、ピリピリ感が背中に掛けて襲うものの……次第に額と脇から発汗しているのを感じる。間違い無いだろうかとすぐにもう一度全身くまなく水分を拭き取って、ピリピリ感に耐えながら発汗を待つ。そうすればやはり、額と人中(鼻の下)、脇、そして徐々に首周り。あとはお尻まわり、関節の内側と、汗のかきやすい場所にじんわりと、鏡で見ても分からないが、拭えばうっすら指を光らせる程度に汗をかいているではないか。

 

そのままなんとか病室に戻り、暑い暑いと言いながらも、本来暑いとなってくれば精神的にも緊張が高まり、蕁麻疹が全身に誘発される所だが、そのまま耐えて順調に額から汗をかき続けたまま、クールダウンに成功。まさしくステロイドパルス療法の結果だろうと、改めて実感した。

 

やはり全体的に症状が重症であるとの見方が強く、日々これまでの生活を通しても、悪化の方向にしか進んでいない実感があった。薬を服用しても段々効かなくなってくる、それとも単に症状が悪化に進んでいるのかと悩み続けて、治る未来が全く見えなかった。

 

けれど今回のステロイドパルスを終えて直近の今、確実に何かしらの改善をもたらしたのだという実感が、何よりも確かな今後の希望になっていた。他の患者の方のブログなどを拝見すると、1週間のうちにより汗をかけばいい、なんて話があるので是非ともサウナに篭ろうと思っていたが、生憎コロナ流行中。免疫が落ちている時期に、流石にそれは自殺行為だと思い、とりあえずは帰ってから入浴で発汗トレーニングを積んでいこうと思う。

 

そして今後の主治医の先生方の意向にもよるだろうが、1クールでは2週間目、ないしは1ヶ月程度するとその効き目が落ちてくるパターンがあるとのこと。ただその場合でも、今回の結果から2クール目、そして3クール目を1つの治療のスパンとしている論文が多いため、最高3クールのステロイドパルスで寛解に向けて、大きく前進出来るのではないか、というのが当事者としての感覚、希望的観測である。

 

もう点滴針もない腕、唯一残ったのはお尻の縫合痕。これは来週になくなる。

身軽なまま汗をかいたことに喜びを爆発させながら、消灯の時間にまたゲームに手をつけてみる。するとどうだろう、今度は更に額にじんわりと汗をかいて止まらない。

 

寝不足が不安だったし、消灯してまでやらなくてもいいだろうと思ったがこの際かけるだけかいておこうと謎の欲張り根性でひたすらに汗をかいた。気持ちも高ぶって、絶対に蕁麻疹が誘発されているはずの体は、なんとか絞り出すかのようにして額と首、そして腋から汗をほんの少しずつ。汗をかくことが喜びになるなんて、そんな変態気質になる日が来るとは思わなかっただろう。けれど今確かに喜びが溢れて、興奮さえしているようだった。

 

と、そうは言いながら本当に寝付けなくなってきそうだったので、22時半を過ぎたところで就寝。そう言えば明日退院か、なんてことを思い始めて、火照った体は少し寝苦しかったものの、心は何よりも安らぎに満ち足りた夜だった。

 

◼️4月5日 入院7日目 退院

 

起床は6時。顔を洗って整えて、すぐに荷造り。

パジャマは借り物で洗濯物も無かったので、あまり店を広げていることもなかったから、準備にさほど時間はかからなかった。

 

昨日から同室の患者さんがバタバタと退院して、その際どうやらコロナの影響でよほどでない限り付き添いなども病棟階まで上がってこれないとのこと。まあ確かに言われてみればそうだし、今の自分の最も恐れるのはコロナかもしれない。

 

感染症への耐性が落ちているよ、なんていうのはソーシャルゲームの状態異常みたいなもので考えれば、ダメージが二倍になるのか、なんて悠長なことを考えつつも、だとしたら普通に考えて重症患者になるんじゃないか?と言う自問自答に案外ビビり、しっかりとアルコール消毒後にマスク着用。

 

いつもの回診、そして退院前の処方、医師からの説明。

いずれも此方の今後の治療計画を踏襲した上で考慮してくれ、終始安心した入院・治療が出来た。

 

そのまま準備が出来たらいいですよ、なんて言われて分かりました、ありがとうございます、なんて出てきたもんだから思わずちゃんとしたご挨拶が出来ず、たどたどしくエレベーターへ。いやはや、本当にこの時期の医療従事者の方々には頭が上がりません。いつも大変でしょうが、今回ばかりは尚の事。7日間ありがとうございました。

 

朝は汗をかくタイミングもなく、けれども確かめることは山ほど。

一つ、長袖を着たまま電車に乗ると発症する。

けれどこれはもう朝の時点で大丈夫だと確信していた。それほど昨日、一昨日から症状がぶれておらず、あれだけ自分を苦しめてきた蕁麻疹が今は身を潜めているのが分かったからだ。

 

体表面が露出していないと、汗をかけないので体温調整が出来ない。と、それは汗をかけなければ今も同じこと。そのため靴下を履くのも微妙だし、イヤホンをつけても同じ。出来るだけ夏場のような格好で、尚且つ「汗をかかないような」格好をするのが、蕁麻疹を出さないことに繋がっていたのだ。

 

と、それを逆手にとって少しだけ厚めの長袖、上着を羽織って電車へ。

久しぶりの外気。コロナの事を思い出すと少しぞっとしたが、日曜日の10時で外出自粛を出されてるともなると、流石に人気が少なくて助かった。

 

そのまま一直線に自宅への帰路。心配していた電車内での蕁麻疹も全くないまま、無事に帰還することができた。

 

さて、蛇足ながら。

昼食として買っておいた辛いラーメンを食べてみようと、早速チャレンジ。

普段であればひたすらに汗をかく、辛くて熱いもの。

結果は……辛いけれど、温まったけれど、汗はかけない。

 

やはり朝方は汗をかきにくいのか、それとも半日開けただけで少しずつ汗をかくというところがまた失われつつあるのか。

今夜また入浴して発汗トレーニングをしていこうと思うものの、そんなに全て上手くいかないか、と中途半端なため息。

 

以上、無汗症治療までの7日間の記録。

 

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さて、要するに今の状況としては、

ステロイド及び服薬のおかげでコリン性蕁麻疹とそれによる疼痛は抑制されている

・発汗に関しては改善の兆しがあるもののまだ本調子ではない

と言ったところでしょうか。

 

これまでも、このコリン性蕁麻疹から始まっての無汗症を自覚して、理解して、調査して、その上で自分の体を実験台にしながら向き合ってきました。

 

肝心の根本を解決するためのメカニズムなどはまだ解明されておらず、それはつまり特効薬がないということ。あくまでも経験則などから治療を進める他なく、症状に気がついてすぐ自然に治った方もいれば、10年以上も苦しんでいる方もいます。

 

そんな中で自分に出来ることは、社会復帰を目指してどれだけ早く「汗をかける体を取り戻す」か、ということ。

汗をかけるようになれば蕁麻疹も出ない。それが今回の治療でも明らかになったこと。

 

逆に言えば今のところ「蕁麻疹は出ない」「痛みやかゆみはない」という状態は、まだ良好だった12月くらいの状態。であるとすると、ここから1月2月と悪化してきた経過をもう一度辿ってしまうことになりかねないのです。

 

何より、これは難病です。完治した、やったー!とたかをくくって一年、二年後に再発した、という方もいらっしゃいました。なので完治、ではなく「寛解」という言い方をよくしますが。

 

そのため必死に発汗トレーニングをして、それでもダメならまた治療にかかるしかありませんが、前向きに前向きに、この難病へ立ち向かっていこうと思います。

 

また、この治療までに沢山の無汗症経験者、コリン性蕁麻疹に悩まれている方のブログやtwitterから情報を頂き、現在の治療に至っております。

 

今後もお互いに完治目指して、また症状が引き続いている方はまずは寛解に向けて、一歩一歩進んで行けるよう、情報共有していけたらと思っております。

 

僕の身近な方々。大変ご心配をお掛けしました。

結果としては難病という診断、今後も一筋縄ではいかないと思います。しばらくはお酒も飲めず、また蕁麻疹が再発すれば熱いところも行けないし、行動が制限されてくるでしょう。

 

けれども、社会復帰に向けて、これまで通りの機動力を取り戻すために、今回の発病の経験も何かの糧にしていきたいと思っております。

 

コロナウイルスの猛威がまだまだ収まりそうもありません。

病気とは人類が一体になって戦わなければいけないと、今回の件…渦中にいながら身に沁みた思いです。

 

皆さんもどうか、コロナウイルスだけでなく全ての病気が「万が一」というその万が一が、人ごとではないということ。ちょっとした時の運で、自分が病に冒された時、この記事を少しでも思い出して頂いて、まずは落ち着くための情報収集から進めてもらえたらな、と思います。

 

今後も少しずつ、同病については記事にしていきたいと思います。

 

長文になりましたがここまでお読み頂き、ありがとうございました。

 

茶太

 

 

 

 

検査入院前日に思うこと

皆様どうも、茶太郎でございます。

タイトル通り本日はいよいよコリン性蕁麻疹の検査入院前日ということで。

 

入院っていうけど、イマイチどんな内容なの、っていう部分について案外公にしてないので、この記事で(個人的に調べただけなので本当か分かりませんが)順を追って説明していきたいと思います。

 

ざっとスケジュール的には

検査(3日)

治療(3日)

経過観察及び追加治療(3日)

という流れで、場合によっては追加治療や経過観察が短くなると、それだけ早く退院出来る可能性もあるとのこと。

 

まず検査について。

前の記事と重複するかもしれませんが、「無汗症」とは名前の通り汗をかけなくなる病気です。

その原因は不明。メカニズムが完全に解明されていませんが、後天的(急に掛かる)場合はいくつかのパターンに分かれるそうです。あくまでも「無汗症」という病気に伴って「コリン性蕁麻疹」が併発する可能性がある、というところで、汗がかけないけど蕁麻疹は出ない、そのまま熱中症症状にだけ悩まされる、という人もいるとのこと。

 

また、これは逆も然りで「コリン性蕁麻疹」は出てるけど、実は汗はかくことが出来て、「無汗症ではない」というパターンもあるらしいのです。この因果関係がまた謎。

 

今回僕自身は「蕁麻疹」という症状は確定しています。

そうして汗もすっかりかかなくなったので、個人的には「無汗症」の疑い高し、と思っていますが、この「無汗症」という病気は国の指定難病です。そのため色々と補助がある反面、明確な治療法がない、という人生ハードモードを余儀無くされるわけでございますね。

 

しかし一応もう一つの道。

汗はかいてない、ように見えて実は汗を皮膚の下でかいてるんだよ、というパターン、「汗アレルギー」というパターンがあるそうです。この場合は適切な薬を飲み、汗をかく訓練を積む…言ってしまえば毎日サウナに入るだとか、アレルギーだという部分に焦点を当てれば多少は治療の目処があるようなイメージでした。

ただこの場合も、日々アトピーや他のアレルギーで悩んでる方はお分かりの通り、急に薬の効き目が悪くなったり、気温や湿度に左右される、ということはあるかと思うので、症状が収まるまではこちらもある程度時間を要するだろうと思います。

 

この検査のために最初の3日で、まずは「無汗症」かどうか、つまり汗をかくのか、かくとしたらどの程度かくのか、をチェックします。

まず、全身に特殊なペンキを塗られた状態でサウナに入ります。汗をかいた部分だけ反応するため、この検査で体のどれくらいの割合が汗をかくのか、またかけなくなっているのかがわかるとのこと。

 

その他にも皮膚を切り取って汗の成分を注入してみたりと、色々やるらしいので、早く症状を知りたい反面、恐々としている部分もあります。

 

と、この後「無汗症」と診断された場合。「汗アレルギー」の場合は投薬なので、もしかするとそのまま入院なしかもしれませんが。

 

ステロイドパルス療法、というのが現時点で「無汗症」に効果のある、対症療法だそうです。

ステロイド、というのは聞いたことがあるかと思いますが、この点滴を3日連続で多量に打つのが1クール、という治療です。正直いろんな論文を読みましたが、医療的な知識が圧倒的に足りないので、うわべだけだとさっぱり納得できない内容ですが、無汗症の方のブログやtwitterなどを見ると、結構効き目があるようです。

 

ただし、ステロイドなので色々な副作用があります。

多いところだと不眠、消化器系、その他重大なものもありますが稀です。

その中で特に、この投与の目的がアレルギー反応を打ち消すわけですから、免疫系を阻害するということで感染症へのリスク増大というのを多く聞きます。このコロナショックの最中、これが一番不安なところではあります。

 

これが終わったあとにまた再度発汗検査。

ちなみに1クールを1〜3ヶ月おきに、3クールほど行うと症状が寛解する、という記録がありました。

 

逆に言えば、これは自己免疫作用に働きかけるものなので、例えば1週間は持ったけど、その後徐々に、これまで通り汗が出にくくなって蕁麻疹が出るようになった、とか。1クールだけで1年持ったけど、次の年から全く効かなくなったとか。

 

人それぞれもそれぞれ、個人差が大きいようです。

そのため社会復帰が出来るかどうか、それも継続的な治療で、という部分が大きな不安になっています。

1ヶ月の最後の方で効き目が切れてきて…とか、そういったものであれば月の終盤耐えるとか、そんなこともできますが、1クール目は全く効かなかったよとか、そんな話も聞くと中々堪えるものがありますね。

 

と、ここまではほとんどインターネットの情報を元にした話ですので、実際は入院検査を進めながら、主治医の先生と話して進めていくことにはなると思いますが。

 

現状を改めて。

暑いと蕁麻疹。これは変わらず。そのため最近はあったかくなってきて、基本家では冷房入の状態です。とてつもなく不便です。満員電車にも乗れません。先日一駅耐えられませんでした。(乗ってすぐに降りてトイレにダッシュ

また、緊張状態になると蕁麻疹。これの方が顕著ですね。ゲームをやっていて「うわぁ!」と思った時、息を呑むような、そんなゲームですぐに発症します。掌から汗をかけなくなったので、まず掌がチクチクとしてきて、腕に伝播し、後頭部から髪の毛を引き抜かんばかりにブワァと広がっていきます。やはり皮膚の内側から、毛穴一つ一つ目掛けて針を刺されてるような痛みで、耐え難いものです。

 

こんな時は基本、流水で手を洗い、腕を濡らし、後頭部を髪の毛からビショビショにして、できれば首周りと脇の下まで。この時服まで濡らしておくとその後まで冷えるので、多少楽になります。一度落ち着いてくればすぐ引いてきますが、一瞬濡らしただけだとダメです。体を「芯まで冷やす」というイメージでしょうか。

 

この症状、何が辛いかというと寒さは寒さのまま感じます。

ただ、例えばサウナから出てきた時とか、体の芯まで温まってる時はおそらく一瞬の冷たさ、水風呂だとか外気温に対して、耐えることが出来ますよね。

そういったイメージで、「あぁ、蕁麻疹出るな、温まってきてるな」というのが分かってくるようになったので、その時は氷、保冷剤を首に当てるしかありません。

最初は体が火照る風なので、真夏に氷を当てる気分ですが、だんだんと手足まで冷えてきます。それでも緊張が加わったりすれば蕁麻疹が出てしまうので、寒い思いをしなければなりません。

 

また、汗をかけないということは体温調節が難しいということ、これを思い知らされました。

長袖の服は着られません。皮膚表面から直接放熱する以外に、体温を下げることが出来ないからです。今月一度だけスーツを着る機会がありましたが、外に出たら一瞬でした。今は靴下も履かず、基本サンダルと半袖半ズボン…もしくは、寒い時は寒いので長袖シャツを着て常に捲るような感じです。

 

さて、長々と現状を語ってきました。

今のこの症状は、わかりやすく「悪化」してきました。

12月ごろから自覚し、何が原因かはともかく、少しずつ汗がかけなくなり、蕁麻疹が出る頻度が上がり、生きづらくなっていって。

 

それが今では、「このままじゃとてもじゃないけれど日常生活に支障が出る」と思うまでに至りました。

 

寒い部屋にずっといようとも、体は温まろうとしますから、どこかで体温調節がオーバーシュートして、1日に何度か蕁麻疹は出ます。それ以上寒い場所にいれば、普通に風邪を引くでしょうし。

 

治療費もバカになりません。休職している今、収入は大幅に減、正直金銭的にも今後の生活に不安しかありません。こんな若いうちに難病にかかるなんて思ってもいなかったため、どこぞのCMよろしく、保険に入っておけばよかった、なんて嘆くこともありました。

 

そうして、あとは社会復帰です。

正直この体がどれくらい「元に戻ってくれるか」が未知数な今、何も言うことが出来ません。

けれどせめて12月くらいの体に戻ってくれさえすれば、仕事は出来ると思います。

 

ただ、それも今回こんな症状に罹って、難病のことを知るに至って、その難病であるかどうかまではまだ分かりませんが、「当たり前に働くこと」の有り難みを実感しました。

 

なんとも胡散臭い、常套句みたいな話ですが、直面すると分かります。

今世界はコロナウイルスで働けない人が大勢います。その最中、ある種、その一部分だけを切り取ってみれば、僕が運が良かったのかもしれません。けれど、視点をマクロに切り替えれば、世界を見ても、日本を見ても、「働けない」というのは大変なことです。それが今ウイルスという環境によって齎されていますが、僕自身は病によって、仕事が出来なくなりました。

 

今後のことはまず、明日以降考えていきたいと思います。

もちろんコロナウイルスについても、自分自身危機管理意識を高めて両立していかなければならないと思いますが。

 

現代社会の、特にこの国では、ウイルス以前から他人事のような「ピンチ」を目の当たりにしていたはずです。「ブラック企業」という言葉、過労死、自殺、社会問題になっていました。うつ病も同じです。急に交通事故に遭うのと同じくらいの確率で……それは果たして他人事なのか、ということを、僕は伝えたいと思います。

 

自分は満足して働けているのか。そしてその環境は果たして自分にとって正解なのかと。

耐えなければならない時もありますし、逃げられない時もあります。

けれど、何かあってからでは遅い、というのが真理だと僕は痛感しました。今回のこのタイミングで逃げられたからこそ、この程度で済んだ。そうでなければ、無理をして仕事を続けていればこの症状はもっと悪化していたかもしれませんし、それが引き金に精神的に悪化していたかもしれません。けれど、逆を言えばもっと早く逃げていれば……なんて、結果論でしかありませんけれども。

 

働けなくなったらどうしよう、という金銭的な保証、保険はもちろんですが。

常にそんな意識を高めていきていかなければ、きっと何かあった時に後悔するだろうなと。

ウイルスと同じように、全て明日は我が身なんです。

少しでも、そんなことを考えて、自分はどうだろうと思ってもらえたらと思います。

 

最後に、今回入院と言っても単なる検査ですので、苦しいのは退院後だと僕は思っています。

その中で応援してくれる沢山の人、支えてくれる人のおかげで、20代後半を迎えてのこんな境地にも向き合えてる実感があります。

 

まずは恩返しができるよう、自分ができることは精一杯努めて、病状寛解、社会復帰に向けて進んで行きたいと思います。

 

それではまた退院後。お読みいただきありがとうございました。

 

茶太

 

 

 

 

 

コリン性蕁麻疹との戦い

どうも、茶太郎でございます。

 

まさか二回目の記事で病気の話をすると思いませんでしたが。

今回はタイトル通り、蕁麻疹について書き進めて行こうと思っております。

 

さて、早速ですが「コリン性蕁麻疹」という症状を皆さんは聞いたことがあるでしょうか。

 

かくいう私も他のブログや論文などを通して”経験則”的にそう断定したまでで、医師からの診断は受けておりません。

 

けれどそれはどの皮膚科を受診しても「原因不明」と診断されるが故です。

 

人間は正体の分からないもの、見えないものが怖いのですよ。メンタルの不調だって今の感情だって名前が付いて見えるようになると、少しは安心するものです。

 

そういうわけで今回は私自身が悩んでいるこの症状を、これまでの経験から「コリン性蕁麻疹」として綴っていけたらと思っています。

 

同じ症状で悩んでいる方の参考になれば幸いですし、反対に『それは違うんじゃないか』という意見などあれば是非ともコメント頂けたら嬉しく思います。

 

◼️元は汗っかきの自分

 

さて、改めて「コリン性蕁麻疹」とは、というより私の症状ですが、おおよそ私が分かっている範囲内で以下のような症状です。

・全身の一部、もしくは全身にかけて数ミリ程度の紅斑(凹凸のない赤いブツブツ)が現れる

・紅斑部に掻痒感(かゆみ)もしくは針に刺されたようにチクチク痛い

・数分から数十分で紅斑は綺麗に消える

・主に体が温まる(汗が出そうになる)と発症

・精神的緊張、運動や入浴による発汗でも発症

 

このような感じでしょうか。

論文などを見ていくと、特に20代前後までの男性に多い症状で、その原因は詳細に解明されていないとのことです。

 

また、大きく分けてコリン性蕁麻疹には二つの区分があり

・汗アレルギータイプ

→汗をかくことによって痒くなる、自分の汗でアレルギー反応が起こる

・低汗症、無汗症タイプ

→汗をかけなくなることで痒くなるタイプ

 

のうち、私は2番目、汗がかけなくなったタイプです。

どうやら冬に悪化することが多いようで、夏は汗をかいていたけれど、冬になって乾燥して毛穴もふさがり、汗がかきにくい状態になったことで・・・と、そんなニュアンスです。

 

本来であれば当然、体が汗をかく、という反応はスムーズに行われるはずですが、何らかの異常があって汗がかけなくなってしまう。それが紅斑、かゆみにつながっているようですね。

 

ちなみに他のアレルギーをお持ちの方はご存知かと思いますが、蕁麻疹に対しては抗ヒスタミン剤、というものが主に用いられます。

ざっくり説明すると皮下にヒスタミンという物質が生成されることで蕁麻疹が発生するのです。そのヒスタミン発生の原因は人によって食物だったり、寒さだったり、化学物質だったり。おおよそのアレルギーはそんなメカニズムで成り立っているのですが。

 

今回のコリン性蕁麻疹は、何故か抗ヒスタミン剤が効きにくい。これは体感的な部分も大きくあります。きっとメカニズムが違うんでしょうね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

思考停止が招く日本沈没 -政権をダメにしているのはロボット有権者-

◾️現在の国の施策に関して 

  • 文句を言えば国は変わるのか?暮らしは良くなるのか?

「『安倍は一体何をやっているんだ。』」

 

「テレビでもSNSでもひっきりなしに目にする単語だ。それはもう不祥事失策だらけで、本当に何をやってんだと思う所は強いのだけれど。」

 

「まず整理して、与野党の政権争いについて。別に現行の与党しかいないよねってスタンスだけじゃなく、少なくとも野党には任せたくないって気持ちを知ってほしい。」

 

「もっと抽象的には、10減るか100減るかなら、10がまだマシという究極の二択が現行のイデオロギー。ここには私自身、もっと明白で強い根拠があるのだけどさ。」

 

そもそもツイッターをなんとなく眺めてても納得するようなツイートがチラホラあんのに、なんで政治家はそれを発信しないのか。もう少しまともな、『そうそう、そうなんだよ!』って案が出てきてもいい頃だって思わない?」

 

「そんでもって野党は野党で夢見論か、明後日の方向か、そのどっちかしかないもんだからさ。」

 

「特にやれシュレッダーだとか国会がどうだこうだ、政治家である前に社会人である前に大人として恥ずかしくないのかなと。」

 

あんたらもうそれニートとかとヒエラルキー変わらんでしょうと。

 

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◆このブログについて

みなさまこんにちは。茶太郎と申します。

 

ご紹介はまた別の機会にするとして、このブログでは日々私が思ったことを「暇つぶし」に眺めて「ちょっと役に立つ」ような記事にしていきたいと思っております。

 

皆さん、ちょっとした空き時間になると、ほとんど無意識にスマートフォンを取り出して、SNSのニュースを眺めたりしませんか?

 

新聞・TVも見なくなった世の中では、もはやインスタTwitterのTL等から時事を探る時代です。

 

私自身もそういう使い方をしていて、「わざわざニュースを探す」なんてことは、困ったことや調べたいと思った時以外しなくなりました。それくらい情報が過剰に溢れている世の中です。

 

でもそうすると逆に、ほんの些細なことだったり、自分のニーズに合致した情報が欲しくなったりする。日常で、例えば毎日の洗濯がしんどくて、「誰かがもっとうまいことやってないかなぁ」なんて、検索ワードを入れてみることがあります。ちょうど「知恵袋」なんて、それに当たりますよね。

 

まさしくそういう生活の知恵、というか「視野」や「選択の幅」というのが、情報社会のおかげでこの世の中に溢れています。それを当たり前に摂取し続けた私たちはきっと、情報なしでは生きていけない。

 

どんなくだらない広告でも、ちょっと気になれば指で触れるだけで確認でき、気に入らなければフリックで削除してしまえばいいのですから。

 

そんな話を、記事ではもっとフランクに。

 

ちょうど1〜2分で読み切れるような記事を筆者の独断で書き進めるブログです。

 

よろしければどうぞ、暇つぶしに。